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2002年9月1日(日) 
2002年9月2日(月) リコーGRシリーズ
リコー・Caprio RR30
(リコーの、ひさびさのデジタルカメラ。「カプリオ」ではなく「キャプリオ」と読む。3倍ズームレンズ内蔵(5.5〜16.5mmF2.8〜4.7)、324万画素、1/2.7インチ型CCD。ということは、先般発表になったフジのFinePix A303と“ほぼ”同じスペック(レンズは5.7〜17.1mmF2.8〜4.8)になる。実販価格はどちらも(きっと)同じ39800円だろう。ただし“同じスペック”とはいったけれど、撮影機能などはRR30のほうがバラエティーに富んでいて“ずっと多機能”である)



リコーのカメラといえば、ぼくはGRシリーズ(GR1・GR1s・GR1v・GR21)のすべてを持っていて、さらにその“前身”のRシリーズも何台か持っている。「持っている」なんていうとまるでコレクターみたいで自慢たらしいけど、そうではなくて、よく使っております。ただの素朴な愛用者に過ぎず、28mmレンズ内蔵のRG1sか21mmレンズ内蔵のGR21のどちらかは、毎日持ち歩いてよくスナップをしております(ショルダーバックの中にいつも入れている)。
デジタルカメラばかりで撮影をしていると「だんだんバカになっていく」ようで --- ぼくの場合に限ってですよ --- それがちょっと怖くて、それでできるだけフィルムカメラを使うようにしておるわけです。
2002年9月3日(火) 超高速レスポンス
リコー・Caprio RR30
(ボディスタイリングはごくごくフツーの“カメラ”。特徴のひとつは超高速レスポンスの機能を備えていること。シャッターボタンの「イッキ押し」で露光されるまでのタイムラグが0.22秒という短さだ。であるので、写したつもりが写ってなかった、という失敗もなくなる、とメーカーは言うのだけれど、いやしかし、「おおっ」と思ってシャッターを押す側の、かんじんのレスポンスが悪ければ、そりゃあ、どうしようもないよね)



わが事務所の窓から見下ろす裏庭 --- 六本木とは思えぬような緑いっぱいの広い庭で、とあるオオヤケの団体の持ち物 --- その庭から、ぱたりっ、と蝉の鳴き声が聞こえなくなった。最盛期は早朝からじんじんと高速道路のクルマの音にも負けないほどうるさかったのだが数日前から、ときどき、じぃーんっ、とかよわい鳴き声が漏れてくるだけで、なにかしら淋しいもんであります。東京は真夏のような天気が続くけれど、日の暮れるのもはやくなり、秋ですなあ。
2002年9月4日(水) 都会のど真ん中の、蝶の命
リコー・Caprio RR30
(電池は単3型乾電池が2本、さらに、Caprio RR10にも使っていた専用電池 --- この電池はペンタックスのOptioシリーズのカメラにも使っている、そして今回新しく採用することにした倍ほどの厚みのある専用電池の、計3種類が使用できる。メモリーカードはSD/MMCカードを採用するが、ボディ内には8MBの画像記録用の内蔵メモリーも備えている)



午前6時15分ごろ、恵比寿南。大きな蝶と小さなヒマワリ。残り夏、少なし。命短し。昨日、快晴。本日も快晴見込み。締めきり迫る。来客、打ち合わせ多し、仕事、遅々として進まず、はかどらず。しかし、ビール旨し。食欲旺盛。運動、不足す。夏に太る、豚の如し。

2002年9月5日(木) イッキ押しシャッター、0.22秒のレスポンス
リコー・Caprio RR30
(RR30はレスポンスがよく、使っていてホント気持ちがいい。シャッターボタンの“イッキ押し”をしても、まるで固定焦点式カメラのようにスパスパとシャッターが切れる。シャッタータイムラグが0.22秒を実感できる。それもそのはずで、RR30のAF測距はTTL・CCD測距方式のほかに外部パッシブAF方式も採用していて高速AF測距が可能というわけ (詳しいそのメカニズム解説は省略) 。デジタルカメラとしては大変に珍しいハイブリッド型AFシステムのカメラであるのだ)



ライカM5をオーバーホールしてもわなくちゃあ。と思っているんだけど、バタバタしていてなかなか持っていけない。
M5のオーバーホールは他のM型ライカと違ってちょっと独特の“慣れ”が必要だということで、M5の修理やオーバーホールには定評のある、とあるベテランに頼もうと考えているんだけど、その人とは面識がない。ぼくはこう見えても結構、人見知りするほうで、踏ん切りがつかない。でも、そんなことも言ってられなくて、つまりM5の最大のネックである“測光腕木”が引っ込んだまま出てきてくれないのだ。ま、出たまんまで引っ込まないよりはマシだけど --- 。
でも、M5はいいカメラだねえ、調子が悪いままだけど使っていてつくづくそう思う。ライカM型のシリーズの中では“ベストワン”の機種だろう (別格のM3除く) 。なおぼくのM5はブラックタイプでスリーラグ。
2002年9月6日(金) 代官山、夕景
フジ・S2Pro+AiAFズームニッコール24〜85mmF3.5〜4.5
(「ニコンのD100か、フジのS2Proか、どちらにしようか迷っているんですよ…」といった相談が結構多い。そのうちのほとんどの人は、もう既にココロは「D100」に固まっているようで、後ろから、ドンッ、と押して欲しいようなのだ。で、そのヘンのことを十分に承知の上で、「やっぱり、あなたの場合D100がオススメですよ」と応えてあげる、こともある。すると、大変に喜んでもらえます。もちろん、話の感触でS2Proに決めている人には「S2Proがイイですよ」とアドバイスしてあげる、こともある。という具合に、ぼくは大変にエエカゲンな人間なんです)



京セラのN DIGITALを除けば、レンズ交換式の35mm判タイプデジタル一眼レフカメラはすべて、いわゆるAPS-Cサイズの撮像素子を採用している。35mm判タイプのカメラでそのレンズシステムを使用しながら、しかし実画面は35mmフルサイズより小さい。
フルサイズ撮像素子を、既存の35mm判カメラシステムに組み込んで使用するにはいろいろな難問題があって、じじつぼくも「仕方ないようなあ」と半ば容認してきた(ワケ知り顔で、ね)。しかし最近、いや待てよ、と考えるようになってきました。やはりカメラメーカーたるもの、ちっちゃなAPS-Cサイズの撮像素子で安穏としていちゃあイカンと。なんとか努力をしてフルサイズ撮像素子の35mm判一眼レフカメラを開発すべきだと思うのだよ。技術的に難しいのは百もショウチ、千もガテンだが、そこをナンとかしなきゃあ。
2002年9月7日(土) 
2002年9月8日(日) 『創造貢献』
カシオ・EXILIM EX-S2
(S1・M1のほうは130万画素だったので、まだ固定焦点でもピントの甘さは“ガマン”ができたけれど、S2は200万画素になって画像サイズは大きくなった。写真サイズが大きくなればなるほど“ピンぼけ”が目立ってくる理屈になる。固定焦点のピントのアラが目立ってくるというわけ。ただ、固定焦点だからといってもピントを固定させている距離 (おそらく2.5〜3.0mぐらい) に被写体があれば、その被写体はくっきりとシャープに写るということは言うまでもない。そこでは200万画素の実力を発揮している)



タクシーの運転手さんの話。
「最近の忘れ物ナンバーワンは携帯電話なんです。そうそう、忘れ物といえば、雑誌なんかをわざと置き忘れる人がいるんです。だいたいワンメーターです。その人が降りるとすぐに人が乗ってきます。で、乗ってきた人が、運転手さん、この忘れ物の雑誌もらっていい?と聞きますんで、いいですよ、と答えるでしょう。すると、しばらくしてセンターから連絡がくるんです。雑誌の忘れ物だよって。いや、それは次のお客さんにあげちゃいました。おいおい、その雑誌はね、プレミア付きの一冊、数万円の価値のあるもんなんだよ、と。雑誌を置き忘れた人と、次に乗ってその雑誌をもらっていった人とはグルなんですよ。でね、ゴネられて現金を脅し取られるんですよ。常習犯です。カラっぽの財布を置いて降りる人もいますよ。金を抜いただろうっ、て。もうやってられませんよ --- 。」
2002年9月9日(月) 0円プリント
カシオ・EXILIM EX-S2
(S2/M2ではベストショット撮影モードが選べるようになった(人物、風景、夜景、レトロ、トワイライト、白黒)。人物は肌色重視、風景は彩度アップ、夜景はシャッタースピードが1/4秒まで連動、レトロはセピア調、といった具合。そうです。ここに不足しているのがマクロ撮影モードであります。カシオはいつまでもグチャグチャ言ってないで、早急に近接撮影用のアダプターでも発売すべきであります)



0円プリントの活用法。
同時プリントを頼むとフィルム現像のみで“オマケ”で各一枚づつのサービスサイズプリントがつく。通常料金で処理してくれるミニラボなどと比べて異なる点は、フィルム現像代を少し高めに (とは言ってもタカがしれているけど) 設定しているのと、翌日または翌々日の仕上がりになることぐらい。
36枚撮りフィルムを使ってハーフサイズカメラで70数カット撮影したものを、近所の0円プリント代理店に持っていったことがありました。恐る恐る受け取りに行ったけれど (お客さん、追加料金を頂きます、なんて言われるんじゃないかと) 、しかし「ハイ、どうぞ」と当初の料金のままで70数カットのプリントも一緒に受け取りました。プリントの仕上がりは“オマケ”とは思えぬ上出来映え。
2002年9月10日(火) 
2002年9月11日(水) CITROEN DS21 PALLAS
リコー・Caprio RR30
(RR30に使用している1/2.7インチ型324万画素CCDは、この秋の“大人気商品”であります。各カメラメーカーから引っ張りだこのソニー製。フジのA303を始め、これから出てくる新製品の多くがこの1/2.7インチ型324万画素CCDを使用する。で、画素ピッチが小さくなったから「こんなものダメだっ」と鬼の首でも取ったように悪く言う人がいるけれど、さて、いつまでもそんな“時代遅れ”なことをいってちゃあ、だめですよ)



シトロエンは変わったクルマで、ま、よく言えば個性的、悪く言えば独善的・非常識的クルマであります。近年のシトロエンはすっかりマルくなって、まるでアメリカ車かと見まごうようになってきたけれど、いや、やはり、ちょっと前まではかなりクセのあるクルマを作り続けてきました。カメラでもヘンなのがフランス製でありますもんねえ。
クルマもヘンだけど、乗ってる人もヘン、いや、風変わりな人、いやもとい、個性的なこだわり派の人が多い (ように、感じる) 。少なくとも、いままでにぼくが取材などでお目にかかったオールド・シトロエンのオーナーには、ちょっと印象的な人がたくさんいらっしゃいました。
2002年9月12日(木) アルファ・ロメオ
ソニー・Cyber-Shot DSC-F717
(F707のモデルチェンジ機種。操作系の変更がおもなもので、大きく目立つところとしてはズーミングがレンズ鏡筒まわりのリング(ピントリング兼用)で可能になったこと、アクセサリーシューにクリップオンタイプのストロボにも対応できるようにシンクロ接点を設けたこと。レンズやCCDなどは、おおやけにしていないチェンジはされてはいるんだろうけれど、前モデルのF707と同じ。もちろん画質や色調などは大幅に見直されているだろうが、ぼくは時間がなくてまだチェックしていないので、ワカラン)



おお、ようやく、さきほど一仕事を片づけました。今回もまた、締めきり (というよりも印刷入稿) ぎりぎりになってしまい、ほんと担当の人にはご迷惑をかけました。…というと、原稿をたくさん抱えた“売れっ子ライター”のようでありますが、いえいえ決してそんなことはありません。このへんのことは自分がイチばんよく知っております、たんに怠け者に過ぎない。
さてやることは、室内の片づけから。たくさん散らばったフィルムを、ここでもうちょっとウマく整理整頓しておくと、こんなにバタバタせずにすんなり原稿も仕上がったんだろうなあ。
2002年9月13日(金) 贅沢で、羨ましい撮影
ミノルタ・DiMAGE 7Hi
(今年の4月に発売されたばかりのDiMAGE 7iをバージョンアップしてさらにブラックボディに仕立てたのが7Hiで、9月下旬に発売予定だから、うーん、たった6ヶ月で新製品。ただし三千台の国内限定で、7iとは並行販売。価格は7iに比べて3万円ほど高いけれど(標準価格で)、ブラックボディはカッコイイぞ。7iを先日買ったばかりの人の落胆と悔しさはいかばかりか。なお、どうでもいいことでしょうけれど、7Hiはセブン・ハイと読むそうです)



こんなに贅沢な撮影は、ここしばらくやっていないなあ、と羨ましく眺めておりました。アシスタントがたくさんいると撮影はじつにラクチンです。フォトグラファー一人にモデルが一人。で、カメラアシスタントが三人 (一人は露出計で測光しておるようですが、老婆心ですが、アンタね、そこで測るんではなく、モデルはシャドー内にいるじゃあないですか、だからこの場合はモデルの側まで行って測光しなきゃあ)、そしてスタイリスト一人、ヘア・メイク一人、そしてもう一人いるんだけど、はて、なにをする人なんだろうか。
ぼくの、いままででもっとも贅沢な撮影は、モデル一人をちょこっと撮影するだけで総勢11人のスタッフ付きだったことです。そのうち、半数近くはなんの役割だったのかさっぱりわからなかったけど。
2002年9月14日(土) 眼を閉じたままの流し撮り撮影
ミノルタ・DiMAGE 7Hi
(7Hiの特徴は、ひとつがブラックボディになったこと、もうひとつがバッファメモリ(SDRAM)の“倍増”である。7iの32MBから7Hiではバッファメモリが2倍の64MBになった。このおかげで、フルサイズ・ファイン画像で3コマ/秒の連続撮影が最大10コマまで可能となった。これを「Hi連続撮影」モードと呼んでいる。ただし、この3コマ/秒Hi連続撮影モードを選ぶと、連続撮影中、ファインダー(EVF)も液晶モニターも“完全に”ブラックアウトしてしまう。だから動体を連写するとなると、もう、こりゃあタイヘンです)



この写真は、真っ暗なファインダーを“覗きながら”Hi連続“流し撮り”撮影したものであります。自慢するわけじゃあありませんが、ぼくはこうした動きものの撮影は慣れていて(長年やっている)当てずっぽうでも写せたんだと思うけど、慣れてない人が“目をつむったまま”でいったいどうして撮影をやれというんだろうね。ぼくにはHi連続撮影の活用法がよくわかりません。
自動露出でのシャッタースピード連動範囲が低速側で15秒まで伸びたんだけどノイズリダクション機能はなし。でもバルブシャッターで15秒露光を選ぶとノイズリダクション機能がはたらく、この不思議。Adobe RGBの色空間が選べるようになったこと、外部ストロボのシンクロターミナルが新設されたことなども7iとの相違点。画像は7iと比べて“かなり”よくなっている、と思う。ところで、7Hiのもっと詳しいハナシなら、今月20日発売の「日本カメラ」でも見てください
2002年9月15日(日) 
2002年9月16日(月) あとですぐにバレてしまうウソ
ソニー・Cyber-Shot DSC-F717
(手持ちのF707と新型F717でちょいと比較撮影をしてみた。F717になって、いままでのアノ、いかにもソニーのデジタルカメラらしい鮮やかな発色 (これをぼくは“イッツ・ア・ソニー・カラー”と呼んでいるのだけど) が少しおさえられ大人っぽくなった印象。とくに赤色と緑色が“渋く”なった。いやそれよりも驚いたのは色の偏りがほとんどなくなったことだ。旧F707があんなにもブルー・シアンに偏っていたとは、ぼくの眼力がいかにエエ加減であったか)



以下はF717とまったく関係のないハナシだけど、たとえばあるカメラの設計者などに技術的なややツッコんだ質問をすると平気でウソを答える人がいる。ウソというとちょっと語弊があるけど、つまり誠意がないのであるんですよ、その答えに。
「その件にかんしては立場上、答えられませんなあ」などと笑って言ってくれればすんなり納得できるのに「それは違う」とか「知らない」とか、とつぜん頑なになってしまう人がいる。えてしてこうした質問に限って、あとで少し調べればだいたいのことがわかったり、時間経過でのちほどわかってしまったりすることが多い。で、「違う」ことが正しいことだったり、「知らない」ことがとうぜん知っていることだったりするんですよ。
2002年9月17日(火) 
2002年9月18日(水) わがノートパソコン臨終
オリンパス・CAMEDIA C-730 UltraZoom
(1/2.7インチ型CCDで211万画素のC-700 UZに始まり、1/2.5インチ型CCDで334万画素のC-720 UZ、そして1/2.7インチ型CCDで324万画素の、このC-730 UZ。C-700は10倍ズーム、C-720は8倍ズーム、C-730は10倍ズーム、すべてレンズは同じだがズーム倍率が異なる。ややこしい。でも、だんだんよくなる法華のタイコ、ではないけれど、この三代目が、当たり前だけどいちばん良くできてます)



ノートパソコンが壊れた。といいますか、壊されたんだけど、いやもちろん意図的に壊されたわけじゃなくて事故。再起不能。HDDのデータが救えるかどうか、いまはわからない。バックアップを取ってなかったから少しアセっております。
B5判の薄型で出張に出かけるときによく持ち出していた。ぼくは出かけるときには、たとえデジタルカメラの仕事であっても必ずフィルムカメラ (とうぜん一眼レフ) を一緒に持っていく。だから荷物がどうしても多くなる。で、その上にパソコンだ。小さくて軽いほうが助かるが、B5判よりも小さなものになると画面やキーボードが小さくなりすぎて使い物にならなくなる。さあて、急いで次の機種を確保しておかなくてはならぬのだ。
2002年9月19日(木) いまごろ二週間のバカンス
オリンパス・CAMEDIA C-730 UltraZoom
(オリンパス製デジタルカメラとしては“初”のxD-Picture Card対応機種。同じメディア対応で既に発売のフジの3機種と異なるところは、C-730 UZがxD-Picture Cardだけでなくスマートメディアも使用できるダブルスロット方式を採用していること。ダブルとはいっても、xD-Picture Cardとスマートメディアの両方が一緒にセットできるわけではなく、どちらかいっぽうしかセットできない。いわば排他的スロット。このメディアスロットのことをオリンパスでは「ツーインワンスロット」と呼んでいる)



明後日から2週間ほど会社を休みますので、もしなにかあれば連絡は本日中にしてください。なんてメールが届いた。おいおいなんだなんだっ、とさっそく電話をした (ちょっと急な用事もあったんだけどね)。
えへへへっ、週末からイタリアに行くんですよ妻と…ふたりで。ナポリあたりでぼーんやりしてようかなと。イタリアは初めてなんですよぅ、いいとこですかぁ、そう、そんなにいいところですかぁー。うれしいなあ、帰ったら、楽しいみやげ話をしますね。
そんなもん、聞きたくもないっ。くやしいッ。
2002年9月20日(金) ミノルタのレンズ交換式デジタル一眼レフ
ミノルタ・DiMAGE 7Hi
(7HiではsRGBとAdbeRGBのふたつの色空間が選べ、さらにICCプロファイルを画像ファイルに埋め込むこともできる。PIM2にも対応しているしもちろんExif2.2にも。ところで、PIM2といえば、PIM1にはきちんと対応していたニコンやソニーが、エプソンがPIM2を提唱したとたん唐突にその対応をやめてしまったのは、どーしてなんだろうかなあ)



ムカシのことだけど、ミノルタのレンズ交換式一眼デジタルカメラにRD-175という“名機”があった…ぼくはそれを、なぜか知らぬが持っておる。αシステムのレンズやアクセサリー類が使用できた。いまインターネットでソレを調べたら1995年の発売で価格は68万円と。
38万画素のCCDを3枚ズラして配置、いわゆる3CCD方式を採用した175万画素のデジタルカメラでありました。きわめて独自性もあって技術的にも高度なものでミノルタの技術力の高さを世に知らしめた機種でありました。こだわりもあってぼくは大好きなカメラだった。でも、画像ファイル形式が独自のものだったりして扱いに困ったけれど、その画質はなかなかなものでありました。これはコレでいいカメラだったのだけど、でもその後がいけませんでしたなあ。
同じような多板式CCD方式に“固執”して (自分たちの持っている技術力に酔いしれていたのだろうか)、やめりゃあよかったのに (ぼくは発売してもゼッタイ売れないと思っていたけど) RD3000といういささか中途半端な (時代に適応していなかった) カメラを出して、そのあたりからしばらくの間、ミノルタのデジタルカメラが少しオカシくなっておりました。
2002年9月21日(土) 
2002年9月22日(日) フォトキナ開催、近し
フジ・FinePix F402
(フジのデジタルカメラには「S」「F」「A」がある。かなり乱暴なたとえをすると、それぞれは「松・竹・梅」といえなくもない。で、先日「竹」シリーズに一機種加わった。既に発売されていてめちゃくちゃ売れまくっているF401の弟分となるF402である。F401が3倍ズーム内蔵なのに対してF402は単焦点レンズ内蔵。だから薄型で軽量。F401と同じ1/2.7インチ型のスーパーCCDハニカムを使用していて、画素補間処理で“400万画素同等の”画像サイズで記録することもできる。実販は(おそらく)39800円、またこれも売れるんだろうなあ)



2年に一度のカメラショー・フォトキナがもうそろそろドイツ・ケルンで開催される。このショーでの新製品発表を目標にしてきたメーカーも多く、既に国内では新製品カメラやプリンターの、他言は一切まかりならぬのプレゼンテーションがあちこちで始まっている。先々週から先週にかけて一日おきぐらいにそうした製品のレクチャーなどがありました。
だからフォトキナが開催される24日か25日ぐらいにはばたばたっと新製品のデジタルカメラやレンズなどが発表されるでありましょう。いまもぼくの手元に「ゼッタイ内緒」のカメラやレンズ、そして情報がいっぱいあるんです。24〜25日ごろになればフォトキナニュースが流れ始めて「おおっー」と声が出てしまうでしょう、きっと。
2002年9月23日(月) 岩の上の少年
フジ・FinePix F402
(いま机の上に2メガピクセルのカシオ・EXILIM S2、ミノルタ・DiMAGE X、そしてF402が並んでいる。薄さのEXILIM、3倍ズームのDiMAGE X。F402は単焦点だでAF対応だし、そこそこ薄いし、なんと言っても軽い。液晶モニターの見えも素晴らしくきれいだし、有効画素数は2メガピクセルだけどスーパーCCDハニカムだから例のごとく画素補間をして4メガピクセルの画像サイズで記録もできるし、感度もISO200が基本で記録画像サイズは小さくなるけれどISO1600でも撮影ができる、などなどチャームポイントがたくさんあるのだ、これが)



キャノンからフィルム一眼レフカメラの「EOS Kiss 5」が発売。EOS Kissシリーズの最新モデルであります。シルバーメタリックふうの銀ぴか塗装が施されたボディで、そのスタイリングは独特で ―― エルゴノミックふうとでもいうんだろうか ―― なかでも目を引くのはそのグリップ。ぐにゃりと細いその形状からは想像できないほどホールディング感はよい。ボディはとっても軽い。備わっている撮影機能はフルスペックで、とくにAFスピードはかなりの高速。
ボディ背面には大型の液晶ディスプレイがあって、慌て者はこれを見て、すわデジタル一眼か、と勘違いしそうなカメラだ。でもフィルムを使用するカメラだ。カメラとしての完成度は極めて高いのだが、さあて、はたして売れるんだろうか、このデジタルカメラ怒濤の時代に。このKiss 5がベースになって低価格一眼デジタルっ、なんちゃって。
2002年9月24日(火) 
2002年9月25日(水) EOS-1Dsを使ってみて
キヤノン・EOS-1Ds+EF28〜70mmF2.8
(いまさら説明をするまでもないだろうが、1Dsは35mm判フルサイズ撮像素子を採用したデジタル一眼である。昨日フォトキナで正式に発表された。既存のEFレンズの“すべて”がまったく問題なく使用できる。画素数は1110万画素で実質的に…コダックの新型約1400万画素デジタルカメラも同時に発表されたからこうした言い方がOKかどうかわからんけど…“35mm判カメラで初めて”オーバー1000万画素となった。そのベータ版機種をしばらく使ってみましたけれど、いろんな意味で、目から鱗、の印象を受けました)



正直に言いますけど、ぼくは、既存のレンズをそのまま使用する35mm判フルサイズのデジタルカメラの出現は、とうぶん先のことだ、と思っていました(夢はしっかりと持っていましたが)。だから「フルサイズデジタルカメラはまだまだですなあ…」などと断定的に言っていたことを、いま、大いに反省しております。ぼくの勉強不足で、そしてアタマもやっぱりかなり堅かったんでありますねえ。
レンズの周辺光量不足をどうするのか、24×36mmものそんなに大きなイメージセンサーが低価格で大量に作れるんだろうか、などなど技術的にクリアーしなければならないハードルがまだまだ高いと思っていたんだけど、こっそりやってたんですよ、キャノンもコダックも、そして製品に仕上げてしまいました。

EOS-1Dsを使って考えさせられたことがたくさんありすぎて、まだしっかり咀嚼してうまく伝えられないのがもどかしいであります。
2002年9月26日(木) EOS-1Dsを使ってみて、つづき
キヤノン・EOS-1Ds+EF16〜35mmF2.8
(1Dsの価格はオープンプライスであるが、実販価格はおそらく95万円ぐらいだろう。消費税を入れればざっと100万円。さて、1Dsははたしてどのように受け取られるでありましょうか。でも、プロのフォトグラファーの場合は、仕事で必要とあれば、100万円であろうが200万円であろうが“買わなくてはならぬ”宿命を持っているんです(必要、ならばですぞ)。プロのフォトグラファーとはそういうもんです。つらいんです…)



EOS-1Dと比べると1Dsの撮影レスポンスは多少“トロい”感じがすることは否めない。バッファメモリーは1Dの2倍を搭載しているけれど、しかし1110万画素のデカいデータを処理するのだから時間がかかるのもやむを得ないとは思う(処理アルゴリズムもかなり進化している)。トロい、とはいっても、3コマ/秒のスピードで最高約10コマまで連写ができる。ふつーの被写体を、ふつーに撮影するぶんにはほとんど気になるほどのものではない、と思う。
JPEGの高品質モードを選ぶと1画像が約5〜6MBぐらいのサイズになる。RAWだと約9MB。1GBのMicroDriveを使っていて、これははじめての経験だったのだが、撮影中に残り撮影可能枚数をひじょうに気にするようになった。1GBのメモリーカードじゃあとても物足りなく、数枚持って撮影にでかけなきゃならぬ。
2002年9月27日(金) EOS-1Dsを使ってみて、つづきのつづき
キヤノン・EOS-1Ds+EF100〜400mmF4.5〜5.6 IS
(1Dsで撮影した画像の、ブレてる、ピンぼけ、のなんと多いことか。1Dsの画像を、こんなふうに、リサイズしてその上、高圧縮をかけたものを皆さんに見てもらってアレコレいうのも気が引けますけど、それはさておき、フィルムを使っていたときにはそれほど感じなかったブレやピンぼけ(ピント合わせ位置のごくわずかなズレ)が、1Ds画像をディスプレイでピクセル等倍で見てしまうと、はっきりと、冷酷なまでにわかってしまう。まるで8×10インチカメラを手持ちで使っているようで、1110万画素の画像とはそんなもんです)



EOS-1Dsを使いこなすためのポイントは、もう文句なしに、ブラさないこと、正確にピントを合わせること、につきると思う。ブラさないためには高速シャッタースピードを選ぶ高感度を選ぶ、あるいはしっかりした三脚を使用することなどの方法がある。正確にピントを合わせるためには、ワイドAFエリアでカメラ任せにしていてはゼッタイにダメだとぼくは思う。スポットAFを選んで、ピントを合わせるべき場所をしっかり見定めて落ち着いて正確に測距することだ。
こうしたことは1Dsに限らず高画素デジタルカメラのすべてに言えることだけど、その度合いが1Dsクラスともなればいっそう顕著になります。甘っちょろい気持ちで1Dsを使うと、エラいしっぺ返しを喰らう。使いこなしの“大変に難しい”カメラであります。
2002年9月28日(土) SD9には、まいりました
シグマ・SD9+24〜70mmF2.8 EX DG
(SD9はあのフォビオンのCMOSセンサーを使ったレンズ交換式のデジタル一眼レフカメラだ。今年春のPMAショーの直前に発表され、その後、ウンともスンともなしが半年以上つづき、やっぱりダメだったかぁ、と (ペンタックスの例もありましたからね) 思っていたら、突然ですよ、20万円の定価で売ることになったからベータ版だけど使ってみるかい、と。そりゃあびっくりしましたよ。でも手にして写してみるまでまだ半信半疑でありましたが…)



それが、あなた、よく写るんですよ。いやはやこんなによく写るとは思っておりませんでした (ごめんなさいね、U田さん、Y木さん、K山さん)。写して得られたそのSD9の画像については、ベータ版の機種でしたが、ぼくは感服満腹いたしました。シグマとしては初めてのデジタルカメラですよ。インターネット上に既にいくつか撮影画像がアップされておりますが、ぼくが撮影した画像はそれらのどれよりも“良い画像”でしたね(製品版に近いバージョンだったからだろうか)。EOS-1Dsの画像にも感動したけど同じようにSD9にも驚かされましたよ。
定価20万円だとすれば実販価格は15〜16万円ぐらいになるのかなあ。だとすれば ―― RAWでしか撮影できない、シグママウントのレンズしか使えないという“難点”に眼を閉じた上で ―― コストパフォーマンスという点でSD9を見れば、こりゃあ画期的なカメラと言えるかもしれませんなあ。
2002年9月29日(日) SD9は、なかなかよろしい
シグマ・SD9+24〜70mmF2.8 EX DG
(SD9はシグマにとって初のデジタルカメラであるし、独特の構造を持ったフォビオンのCMOSイメージセンサーを使用した初のデジタルカメラでもある。ベンチャー企業であるフォビオン社としても(おそらく)初めてデジタルカメラに搭載して商品化してもらったわけで、苦節数年、ようやく“現金”がフォビオン社に入ってくるんだよね、よかったね。このベンチャー企業には米国のそうそうたる企業が投資しておるんですよ、HPとかマイクロソフトとか…)



RAWデータ形式でしか撮影記録ができないというカメラはコダックにもありました。もう皆さんはよくご存じでありましょうけれど、RAWデータは生データとも呼ばれていて、フォトセンサーで受け取ったママを、画像処理をせずそのまま記録保存する。そのデータをパソコンで、専用ソフトを使って汎用タイプのファイル形式に変換する。これを「現像する」と呼んでおるわけですが、つまり専用現像システムを使って処理をしないと画像を見ることはできない。
まるでコダクロームフィルムのようではありませぬか。フィルムの描写性能は素晴らしいけど現像処理がめんどうな(現像所は国内では1〜2カ所)コダクロームのような、のが、RAWデータ、というのはちょっと喩えが飛躍しすぎます、かな。
でもSD9の“現像済み”の画像は、そうしためんどうを、しょうがないなあ、と思わせてくれるほどの魅力を持っておりました。
2002年9月30日(月) コダック・DCS Pro 14nのフォトセンサー
フジ・FinePix S304
(一部の“CCDちっちゃいの大嫌い”の人たちにあまり評判のよろしくない324万画素1/2.7インチ型CCDを使った一眼タイプのデジタルカメラであります。“大嫌い”でもかまわんけれど、でもよく写るんですよ、これが。35mm判換算で約38mm〜228mm相当の6倍ズームレンズを内蔵させている。電源には単3型乾電池を4本使用するが、ボディはとっても軽量でコンパクトに仕上げられている。実際に実物を見てみると、その小ささと軽さにきっと驚くことでありましょう。もちろんxD-Picture Card対応の機種)



S304で撮影したFillfactory社の記者発表兼技術説明兼売り込み会でのスナップです(写真はじつにツマらんですなあ…)。なにやら難しそうな顔で説明されておるのが社長兼CEO。Fillfactory社はベルギーの小さな会社で、CMOSセンサーの開発、製造、販売などをおこなっている。説明の内容は、今回発表されたコダックのフルサイズデジタルカメラ・DCS Pro 14nに使用している1385万画素のイメージセンサーはわがFillfactory社のものであるぞ(でもコダックとの共同開発)、もしその気があるならわが社はコダックのもののようにカスタムメイドで写真用CMOSセンサーを作って供給しますよ、いかがかな、などといったこと。
ところでPro 14nに使用することになっているCMOSセンサーは、どんな構造になっているのかよくわからんのだが、オンチップのマイクロレンズもいらない、ローパスフィルターもいらないという“画期的”なものなんだそうであります。

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