Numero 出走番号
Numero。ヌーメロ。番号。昔のミッレ・ミリアの写真を見ると、参加した車は 3 桁の番号を描き入れている。 たとえば 1955 年のモス/ジェンキンソンの 300SLR は 722 である。 これは 1949 年から採用されたやり方で、各車のスタート時刻をそのまま番号にしたものである。従って、コースの途中で見守る観客たちは、車の番号とライバルたちの間隔を計れば、どちらがリードしているかを知ることができた。1 分ごとにスタートしていく方法は終始変わらなかったが、初期のミッレ・ミリアではエンジンの排気量の大きいほうからスタートした。1927 年の第 1 回のスタートで、先頭を切って走り出したのは、 マッジ伯爵の乗るイソッタ・フラスキーニで、 この直列 8気筒エンジンの排気量は 7.4l であった。このスタート方式は後に排気量の小さい方から出発していくように改められた。1955 年の場合は総計で 521台がエントリーしたというから、 スタートだけで 9 時間近くを要したことになる。 そして 7 時 22 分という最後に近いスタートのモス/ジェンキンソンのチームは、 次から次へと遅い車を抜いて走り続けたのである。 第 1回のミッレ・ミリアのウイナーは、 イソッタ・フラスキーニの 1 / 4 ほどの排気量しか持たない OM であった。
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