Piero Taruffi
Piero Taruffi。 ピエロ・タルッフィ。ローマ生まれのドライバーで、モーターサイクルと 4 輪のレースでともに数多くの勝利を重ねた。 自動車のレースは 1930 年から 1957 年までの長きに及び、操縦した車もアルファ・ロメオ、マセラティ、フェラーリ、ブガッティ、それにチシタリアなど多岐にわたった。特に長距離のロードレースに強く、メキシコで行われたカレラ・パナメリカーナやイタリアのタルガ・フローリオ、ジーロ・ディ・シシリアなどはすべて優勝を経験したが、ミッレ・ミリアだけは思うようにいかなかった。1930 年に初めて参加して以来、幾度も挑戦したのだが、その度に車が壊れるかクラッシュするかして、勝つことができなかったのである。やがてミッレ・ミリアに優勝することがタルッフィ終生の夢となり、 1957 年の最後のイベントでそれを果たすのである。彼はこの時 51 歳、レース後直ちにドライバーを引退することを表明した。ミッレ・ミリアに優勝したら引退するというのが、妻との間の約束であったのだという。Quando la vittoria。勝利の時に。
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