Photo of the Day

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2002年10月1日(火) EOS-1Dsと1Dと1Vと
キヤノン・EOS-1Ds+EF70〜200mmF2.8 IS
(1Dsはフルサイズデジタルカメラであるから、例の焦点距離画角変換が起こらない。当たり前だが35mm一眼レフカメラと同じように28mmは28mm、200mmは200mmの画角で撮影ができる。でもやはり、フルサイズであっても、1Dsはデジタルカメラだ、というアタマがあるから、広角レンズだとなんとなく、おおっこんなに広く写るのか、と「得」した気分になる。ところが逆に望遠レンズを使うと、いままで表記焦点距離よりも“さらに長い”焦点距離レンズになって喜んでいたんだけど、1Dsではその“余分”がなくなり、なんだか「損」をしたような気持ちになる。奇妙な気分)



雑誌の1Dsレポート記事のために、1Ds、1D、そしてブースター付き1Vの3台を持って撮影をしていたのだが、いやはや、これが重いんですよ。ずしりっ、と肩に食い込みますよ。昔はね、300mmF2.8や500mmF4をセットしたカメラを持ってサーキットを平気で歩き回って手持ち撮影をしておりましたが、いまは体力もそうだけど、そんな気力がありません。
その重量級カメラ数台と、これまた重いLレンズ数本、そして頑丈な三脚でしょ、ちょっと撮影するだけでぐったりとしてしまいます。やっぱり、若くなくても(ぼくのことだ)体力だけは鍛えておかなくちゃあねえ。
2002年10月2日(水) EOS-1DsのCMOSセンサー
キヤノン・EOS-1Ds+EF70〜200mmF2.8 IS
(シグマ・SD9がFoveon社製のCMOS、コダック・DCS Pro 14nがFillfactory社と共同開発のCMOS、で、1DsのCMOSはどこ製かといいますと、詳しい説明はめんどうなので省略しますが、これがキヤノン内製なんであります。自分チで作っているらしいのです(見たわけじゃない)。EOS D60のCMOSは、もうすでに周知の事実だと思いますが三菱とキヤノンの、1DのCCDは松下電器とキヤノンの共同開発ということになっていますが、もちろんキヤノンはそんなこと公式に言ってはいない)



地下鉄の電車内で。
ぼくの隣に若い女性、その隣に若い男性。男性が隣の女性にイヤホーンで聞いている音楽の音がうるさいんで音量を下げてくれるようにゼスチャーでお願いをしている。ところが、女性はちらりっと男性を見て、あとは知らんぷり。男性は、なんやら難しそうな本を読んでいる。ふたたび男性はゼスチャーで音量を下げるように頼んでいる。ほんと困ったような顔をして「お願いっ」といったふうに頼んでいた。でも女性は無視。
とうぜんぼくのほうにもシャカシャカ音は聞こえる。ぼくは(諦めてるから)それほど気にならないが、きっと男性はとっても気になるんだろう。そりゃあ人それぞれだもん。けれど、くだんの女性の横顔をチラリと見てみると顔は真っ赤。そんなにムキになることもないだろうに、女性の緊張感が横顔に溢れている。ぼくのほうがいたたまれない気分に。
2002年10月3日(木) 
2002年10月4日(金) カメラの扱い
オリンパス・CAMEDIA C-5050ZOOM
(CAMEDIAシリーズのE-20につづく最高級機種となる。500万画素機種。例の、あのコンパクトカメラふうのスタイリングを継承してはいるが、ここ、あそこに大幅な違いがあって、ぜんぜん別物。その備わっている機能は「てんこ盛り」で、オリンパスデジタルカメラの集大成、という感じもしないでもない。ボディはマグネシュウム合金であります。オリンパスの人に「頑丈なカメラですよ。タナカさんっ、がつんがつんとブツけて使ってもらってイイっすよ」と言われましたけど、カメラをそんなにぞんざいに扱えるわけないじゃないですか)



だがしかし、ぼくはやはりカメラの扱いはかなりゾンザイなんだろうなあ、どっちかと言えば。レンズは服のソデやスソでごしごしと拭いてしまう。カメラやレンズの専用ケースはちろん、保護フィルターなんてもんもゼッタイ!に使用しない(保護フィルターなんて、百害あって一利なしだと、ぼくは思い込んでいますからどんな高価なレンズも“裸”のままで使っております)。
カメラバックに入れるときは薄い布でくるんっと巻いて放り込んでおくだけ。時には素のまま放り込むことも。ただしレンズをバックに入れるときは必ずレンズキャップはしております。とにかくカメラバックの中でカメラどうし、またはレンズやカメラが互いにゴツンゴツンとぶつかり合わなければいいんであります(でも、たまにくるんだ布からカメラが飛び出してぶつかり合いキズがついていることもあるけど、レンズにダメージがない限りまったく気にしませんなあ)。
2002年10月5日(土) 
2002年10月6日(日) 
2002年10月7日(月) ルイ・クレマンタスキー
オリンパス・CAMEDIA C-5050ZOOM
(C-5050Zの外観を遠目に見ると、なーんだC-4040Zじゃあないか、と思うだろうけど、どっこい、ぜんぜん違います。手にして持ってみるとわかるだろうけど心地よく高級な質感を感じる。総526万画素の1/1.8インチ型ソニーCCDで画素ピッチサイズは約2.7ミクロン。でもって、また、画素ピッチちっちゃいの大嫌い一辺倒の人たち (ごめんね、言い方が下品で) がこのカメラを、そのCCDスペックだけを見てボロカスにいうんだろうけど ―― 確かにあんまりイイCCDではないようだけどね、でも、デジタルカメラはCCDだけじゃない、総合的に見て良し悪しを判断しなきゃいかんでありますよ)



ルイ・クレマンタスキー (Louis Klemantaski) というフォトグラファーをご存じだろうか。もし、おお知っておるぞ、というかたがおられたら、その人はかなりの“クルマ通”であります。とくに昔のレースなどに大変に詳しいかたでありましょう。
そう、クレマンタスキーは、戦後まもなくからレーシングカーの撮影を続け、F1、ル・マン、ミッレミリアなどのレースをおもにモノクロ撮影し情感溢れる素晴らしい写真を残しています。でもかなり前に高齢のため引退しました。
フェラーリやマセラティなど、ヌボラーリやコリンズ、アスカリやファンジオたちのすさまじいドライビングシーンが彼の手で撮影されていて、どれもがそれはそれはいい写真です。ぼくはそのクレマンタスキーのフェラーリだけを撮影した写真集を持っていて(限定、シリアル番号入りで高かったぁ)、その本の奥付きには“天狗のうちわ”をセットしたライカIIIFを手にしたクレマンタスキーがコース脇で撮影中の姿が写っております。
2002年10月8日(火) 1954年製? シボレー?
キヤノン・PowerShot S45
(410万画素のS40のモデルチェンジ機種がS45。CCDは同じ (と思う) 1/1.8インチ型で、レンズも同じ3倍ズーム。同じソニー製1/1.8インチ型とは言っても、さあ、どうなんだろうなあ、“かなり”改善されているんじゃないだろうか。カメラのスペックもそうなんだが、結構、変更しているのに「変更点はありません」なんてメーカーはシレッと答えますからねえ。というわけでS40との画像とはエラく違う印象なんですよ、同じCCDでこんなに良く写るんかいな、と。キヤノンは「CCDではなく画像処理のための新映像エンジン・DIGICのおかげだ」というんだけど)



ノートパソコンが壊れて、とりあえず少し古い別のノートパソコンをその代用にしようとしたがHDDが少ない。そこで、40GBのHDDを買ってきて入れ替えてフォーマットしたのだが認識してくれない。聞けばその古いノートは10GBまでしか認識できないタイプだそうで、なんだそれじゃあ買ったばかりの40GBのHDDは使えないじゃないか、うーむ困ったぞ。でも、ここで諦めずに試しに、と、FAT32でフォーマットせずNTFSでやってみたら、なんとすんなり認識してくれました。(でも使っているうちにいつ調子が悪くなるかわからんぞ、とも言われましたけど)
さて、EOS-1Dsだけど、この機種からFAT32に準拠するようになって2GB以上のメディアも対応できる。しかしEOS-1Dのほうはと言えば、FAT16のまんまだから2GB以上のメモリーカードは“使えない”ことになる。2GB以上のメディアが出てくるなんてもうすぐなのに、これもまた、なんだなんだ、であります。
2002年10月9日(水) フェラーリ456GT
キヤノン・IXY DIGITAL 320
(IXY DIGITAL 200aのバージョンアップ機種で、2メガピクセルから3メガピクセルになったのが最大の変更点。と同時に、PowerShot S45やG3と同じく第三世代となる新映像エンジン・DIGICを搭載していることも特徴であります。2メガのCCDも3メガのそれも、サイズは同じ1/2.7インチ型。内蔵ズームは相変わらず2倍ではあるが、ぼくは3倍ズーム内蔵の300系よりもこの200系のカメラのほうが好きであります。なおIXY DIGITAL 300aは変更なくそのまま継続販売となると200aはディスコンとなるようだ)



この新映像エンジン・DIGICとは、いわば画像処理プロセスのあれこれを効率よくワンチップ化させたもので、その処理プロセスを従来のソフト処理からハード処理させたことで高速化が可能となり省電力化に大きく寄与することができたらしい (と、キャノンからの受け売りで説明しておるんで、ぼく自身もそれほどよくわかっておらぬ…)。
というわけで、映像エンジン・DIGICによりCCD系の制御や信号処理、画像処理、JPEGの圧縮処理やAF・AE・AWBなどなどの複雑な処理をいっきに高速処理できるようになった、ということであります。
2002年10月10日(木) 1/2.7インチ型324万画素CCD
キヤノン・IXY DIGITAL 320
(多くのメーカーがやや“持て余しぎみ”の感のある1/2.7インチ型324万画素CCDをキヤノンはなかなか上手に使いこなしておるなあと感じました。ま、この手のカメラでノイズがどーのこーのとはあんまり言いたくはないんですが ―― そんなことをとやかく言うんならEOS-1Ds買えばいい、なんて思ってしまいますよ、メチャ極論ですけど ―― 320はそのへんの処理もきちんとウマくやっていて、輪郭強調もほどほどでイイ感じでありました)



この320もそうなんだが324万画素1/2.7インチ型ソニーCCDを使用している機種のあれこれ…フジ・A303とS304、リコー・RR30、オリンパス・C-730UZ、ペンタックス・330GS、ミノルタ・DiMAGE Xiなど…と同一条件で撮り比べたりしておるんですが (ぼくはチャートなんぞ写してもしょーがないと思っておりますんで、もっぱらフィールドワークであれこれを撮影している)、まったく同じCCDでも絵づくりといいますか画像処理の違いといいますかメーカーのデジタル画像に対する考え方など、こんなにも差がでるもんかとひとりで楽しんでおります。
2002年10月11日(金) シグマの3本の参考出品レンズ
シグマ・SD9+24〜70mmF2.8
(SD9はRAWでしか撮影記録できないから「画像」として鑑賞したり印刷したりするためにはパソコンを使って専用ソフトで、いわゆる現像処理をしなくてはならない。標準キットにはそのソフト・SIGMA Photo Pro が添付されている。言うまでもないけれど、この専用ソフトがないとせっかく撮影してもJPEGやTIFFなどの汎用ファイルに“変換”することはできない。で、そのソフトの出来映えだけど、初心者には取ってもわかりやすい扱いやすいソフトになっているんだけど、上級者には、物足りないっ、と不満が出そうな気がしないでもない)



シグマはSD9ですっかり話題をそれにさらわれてしまっているが、しかしフォトキナ2002に“画期的”な3本のレンズをこっそりと参考出品しているのでありますぞ。手ぶれ補正機能を内蔵させた「80〜400mmF4.5〜5.6」、コンスタントF値、それもF2.8大口径の「120〜300mmF2.8」、そしてこれまた大口径の「300〜800mmF5.6」のズームレンズである。マウントはシグマ、キヤノン、ニコンを予定、ただしいずれも、発売時期、価格とも未定。
それにしても3本ともスゴいレンズだよね。とくに手ぶれ補正機構 (シグマではこれをOS…オプチカル・スタビライザー、と呼んでいる) を内蔵させたものや、さらには、ななんとでありますが、F2.8通しの120mmから300mmのズームレンズですぞ。全長は約27cm、最大径は約11cm、重さは2.6キロですって。これなんか「サンニッパ・ズーム」だよね。
2002年10月12日(土) 街角スナップ・ショット
フジ・FinePix F402
(薄型単焦点レンズ内蔵の“ちっちゃな”スーパーCCDハニカムIII使用の、とってもよく写るデジタルカメラであります。とくにこうしたコンパクトデジタルカメラは、フジは、ほんとに“ソツ”なく上手に作りますねえ、いつも感心してしまいます。最近はことに“ハズレ”がなく、どの製品も仕上げがウマく、成功もしている。なかでもぼくがいつも感心させられるのがオートホワイトバランスモードの色調整です。皆んなが感じる記憶色のツボを心得ておりますねえ)



ぼくは都会の街角や地方の小さな町、そこに生活する人たちをスナップするのが大好きです。それは国内、国外を問いません。雑然とした都会や人通りのまったく途絶えた田舎の町や村 ―― 人がいなくても人の気配が感じられるようなそんな場所 ―― というのにも大いに魅力を感じてしまいます。やはり基本は人々に惹かれてしまうんですよね。人は、ぼくの場合ですが、どれだけ見ていて飽きませんし、ついカメラを向けてスナップさせてもらいたくなります。
でも最近は、そうしてスナップすることがとっても難しくなりました。人権とか安全とかいろんな問題が顕在化してきていますから、以前のように気楽にスナップできなくなっています。でも、まあ、それもしょうがないかなあ、とも思っておるわけです。
2002年10月13日(日) 
2002年10月14日(月) なりふり構わぬコンバージョンレンズ
ソニー・Cyber-Shot DSC-F717
(F707での不満点あるいは要変更点のいくつかがきちんと改善されていて、使いやすさは“格段に”向上しました。とくにズーム操作はリングでもボディ横のズームボタンでもどちらでもよろしくて、これは縦位置や横位置にホールディングしたときなどにとっても有効であります。AF測距もF707と比べると高速で確実にピントが合うようになった(ような気がする)。ただ、相変わらず、内蔵ストロボがパカーンッとはでな音を出してスイングアップするのは、これはよろしくありませんなあ)



F707からF717になって同時にワイドとテレの専用コンバージョンレンズが発売された。いままでにもワイドコンバージョンレンズはあったのだけれど、これは使い勝手が悪く (F707に使用するにはステップアップリングが必要で、なおかつコンバージョンレンズ装着モードに切り替えなくてはならぬ) 積極的に使おうとは思えなかったもの。
しかし今回発売のコンバージョンレンズは58mm径なので、F707にもF717にもダイレクトに装着できるのだけど、いやはや、このレンズがふたつともとてつもなく大きく重いのだ。当然ながらレンズ側ではなくボディ側だけをホールディングすると、ずるりっ、とその重さでレンズが首を垂れる。
でも、なりふり構わぬほどの大きく重く (そして高い) だけあってその描写性能は文句なしであります。
2002年10月15日(火) ミノルタの二代目機種の完成度
ミノルタ・DiMAGE Xi
(今年、1月だか2月に発売されたばかりの「X」のモデルチェンジ機種。たった10ヶ月。内蔵レンズ、ボディサイズ、スタイリングなどはすべてそのまま同じで、220万画素が320万画素になった。でも、もちろんミノルタのことであるからして、さまざまなところで改良が加えられてXiの使いやすさはXに比べて月とスッポンぐらい良くなっている)



いいかげんミノルタはこうした“悪いクセ”は正すべきだと (エラそうな物言いですけど) 思います。新製品の第一機種めはいつもそうなんだけど、ここあそこに未完成部分が見え隠れした状態で、そのまま製品化させてしまうもんだから、それを買った多くのユーザーからブーイングが起こる。で、それを受けて、ミノルタは大急ぎで対策を施し、マイナーチェンジ機種を発売する。その二代目改良機種が初代機種とは、いつも比べものにならぬほど良くなっているのであります。かれこれ20年ほど前の銀塩カメラからそうした傾向がありました。
2MPから3MPになったということはさておき、もし初代Xが二代目Xiぐらいに完成度が高かったら…と思わせられました。
2002年10月16日(水) 
2002年10月17日(木) 醤油うどん
ミノルタ・DiMAGE Xi
(ボディサイズやレンズなどはまったく同じだが、旧・DiMAGE X からの改良点は多い。フラッシュ発光がメインスイッチのON/OFFにかかわらず覚えておいてくれるようになったことやISO感度が自分で設定できるようになったこと(ISO50〜400まで)などがとくによろしい。2MPから3MPになったせいで撮影後の画像処理と書き込み速度がだいぶ遅くなった(ように思う)が、しかし起動時間は約1.2秒とメチャ速くなって、ぼくのようなイラチな人間には使っていてじつに心地よい)



ラーメン屋さんを見て、うどんが食べたくなりました。
うどんは香川県であります。高松からクルマで1時間以上走り讃岐平野の真ん中あたりの、うまいと評判の一軒家のうどん屋さんに一杯150円ほどの「醤油うどん」を食べに行ったこともありましたなあ。いまのように“うどんブーム”なぞまったくない頃でした。
茹であげたうどんをざっと水洗いして、しっかり水切りをしてどんぶりに入れる。その上に、すり下ろした大根おろし、削ったかつお節、そのへんでとれたばかりのすだちをたっぷりと絞り、そうして生醤油をさっとかける。これが、もう、うまいんですよ。うーっ、食べに行きたい…。
2002年10月18日(金) 昔のこと
ソニー・Cyber-Shot FX77
(400万画素で単焦点レンズ内蔵の小型デジタルカメラ。レンズ部が回転して、そのレンズ部にはフラッシュ、光学ファインダーも一体化されている。と、いったスペックはいまとなってはどーってことないが、しかしこのFX77にはブルートゥース(Bluetooth)によるワイヤレス画像転送機能を備えていることが最大の特徴でありましょう。このBluetooth機能に対応したプリンターとしてエプソンの860PTがあって、FX77で撮影した画像をコードレスでプリントできるはずなのだが、しかし、肝心のBluetooth対応付属品がなく(オプション別売)、そのワイヤレス画像転送の素晴らしさを体験できずにおります)



右下の少女のポートレートは、マグナムのフォトグラファーでもあるヴェルナー・ビショフの写したもの。1970年代始めだったと思うけど、マグナム写真集団の人たちの作品を中心にして写真展 (たしか、コンサーンドフォトグラファー展だった、と思う) が開催された。大阪のどこかのデパートにそれを見に行って、多感な青年時代だったんだろうね、えらく感動して「ぼくも写真をやろう」と決め、そのころ少しやり始めていた焼き物作り(京都・清水焼)をさっとやめて、東京に来てイチから写真を教わりました。
写真の技術的なことはなーんにも知らず、じつは、フィルムは現像しないと画像が現れない、ということさえ知らなかったんでありますよ、ぼくは。
2002年10月19日(土) 
2002年10月20日(日) 
2002年10月21日(月) ハヤトチリ
オリンパス・CAMEDIA C-5050 ZOOM
(2週間ほど前に、このC-5050ZOOMの“試作品”を使わせてもらったのだが、そのときの印象として「このソニー製1/1.8インチ型5MPのCCDは期待したほどイイものではなさそうだ…」といったようなことを書きましたけど、それはぼくのハヤトチリでありました。いまここで、そのときのコメントを訂正いたします。その後、いくつかファームウエアをバージョンアップしたものを試してみたけれど、その画像はだんだんと良くなってきております。まだ最終製品版バージョンのファームまで行ってないが、これは、このCCDは画像処理をウマくすればかなりイイ線、イケルんじゃあないかと思っております)



毎年のことだけど、新製品のプリンターやスキャナなどのテストをやりました。あれやこれや約8〜9機種あって、もう、わが狭い事務所はその箱でいっぱい。そうそうに原稿を書いて返却しなきゃあ、このままでは鬱陶しくてしょうがない。
それにしても、こうした比較テストは時間がかかってしょうがありません。できるだけ同じ“土俵”で比較しようとするのだけれど、それぞれメーカーによって設定のやり方が微妙に違っていて ―― たとえばプリンター用紙が少し異なるだけで設定条件や仕上がりも大きく違ってくるものもある ―― その設定を探したりするだけでもエラく時間がかかってしまうのであります。いやあ、タイヘンでありました。
2002年10月22日(火) QV-5700とライカフレックスSL
カシオ・QV-5700
(この5700は日本国内では発売の予定はない、とのこと。おもにヨーロッパ向けの機種であります。ボディはすでに国内でも発売されていた4MP機種のQV-4000をベースにして、CCDを1/1.76インチ型536万画素に載せ替えている。そうです、このCCDはオリンパス・C-5050ZOOMに使用している1/1.8インチ型526万画素ソニー製CCDとは違って、松下電器製なんであります)



QV-5700はその“迫力ある”ぼってりしたボディスタイルで、同じカシオ製の薄型EXILIMとは対極にあるデジタルカメラであります。同じスタイリングのQV-4000が、ボディの大きさなどのため国内ではサッパリだったようで ―― 使い勝手もレスポンスも、正直に申し上げて決して魅力的なもんではなかった、しかしヨーロッパ、とくにドイツでは“大人気”の機種であったそうだ。
ドイツといえば、ぼくはライカフレックスSLを持っているんだけど (このカメラについてはおもしろい話がたくさんあるけど、省略) 、そのボディスタイルから受ける雰囲気が、いやなんとなく、QV-4000/5700と似ておるんです。ドイツおばさんの大きなお尻のような。
2002年10月23日(水) オリンパス・Xシリーズ
オリンパス・CAMEDIA X-2
(「X」はオリンパス・デジタルカメラの新しいシリーズ名で、その第一弾が、この小型5MPのX-2であります。これにより以降、オリンパス・デジタルカメラは、一眼レフタイプを「Eシリーズ」、オーソドックスなコンベンショナルな機種には「Cシリーズ」、そして小型コンパクトタイプには「Xシリーズ」としてラインナップを揃えていくそうだ)



発表されたXシリーズは2機種。ひとつは400万画素のX-1、もうひとつがこの500万画素のX-2で、ボディスタイル、内蔵レンズはどちらも同じ。で、採用しているCCDでありますが、これについてはおいおい説明していきますけど、ちょっとハナシがややこしいんでここではとりあえず省略。なお、X-2のそれは松下製の1/1.76インチ型536万画素CCDであります。
ボディスタイル、仕上げは素晴らしい。スライドバリア式の金属ボディで(フルメタルボディと言ってもいいほど)、表面仕上げも丁寧でとっても高級感がある。小さなボディながら3倍ズーム内蔵で、500万画素、撮影機能なども十分で ―― C-5050ZOOMには劣るけれど、申し分ありません。
2002年10月24日(木) 
2002年10月25日(金) 雨後の紅葉
キヤノン・PowerShot G3
(G1の発売が2年前、G2が1年前、そして今年11月にこのG3が発売予定。毎年、新型が発表発売され、そのたびに“確実に”カメラが良くなっている。G1が300万画素、G2がG1と同じレンズのまま400万画素に。で、G3は400万画素のままだが、内蔵レンズが3倍ズームから新開発の4倍ズームレンズとなったことや、新映像エンジン・DIGICを搭載して画質を“格段に”向上させたこと、操作性などを大幅に見直したこと (ココが素晴らしい) などが大きな特徴でありましょう)



天気が良くなることを期待して長野県までふらりと紅葉を見に行ったのだけれど ―― そんなノンビリしたことしてられない状況でありますが ―― さっぱり天候が回復せず、どんより曇り空が続いていました。いやしかし、こうした天気のほうがしっとりとした雰囲気もあって、うん、よかったであります。
先ほどまで降っていた雨のしずくを踏んで森の中に入り思いっきり深呼吸して気分をリセットしてきました。ついでにアタマもデフラグをかけて最適化し、少しすっきりしたような。
2002年10月26日(土) 雨のスリーポインテッドスター
パナソニック・LUMIX DMC-FZ1
(パナソニックの意欲作であります。じつに良くできたカメラで、ほんとうならカメラメーカーがこうした機種を出さなきゃあと思わせるほどの、カメラのこと、写すということ、をよく研究して製品化させております。なぜ200万画素で、どうして300万画素でないのか、と当初、考えてしまいましたが、いいんですよこれで。そのことは使ってみればよーくわかります)



FZ1の内蔵ズームレンズは35mm判換算で35mm〜420mm相当の、約12倍もの高倍率ズーム。このレンズには手ぶれ補正機構が内蔵されていて、さらに凄いなあと思わせるのは、レンズ開放F値がF2.8のコンスタントF値なんであります。つまり、ズーミングしても開放F値が変化せず、ということはなんですか広角側で絞りをわざと小さくするようにしてコンスタントF値にしてるんですか?と尋ねたら、いいえそんなもったいないことしませんズーミングに応じて絞り装置を前後させているんです、なんてシレッと答えるんですからねえ。(なおシグマの120〜300mmF2.8ズームも、同じようなテクを使ってコンスタントF値にしているようであります)
F2.8という明るさにも驚くし、その小さな高倍率ズームにブレ補正機構を組み込んだのもビックリしました。
2002年10月27日(日) 始発電車フェチ
キヤノン・PowerShot G3
(G3には新設計の4倍ズームレンズが内蔵されていて、これがまた良いレンズであります。G1、G2の3倍ズームレンズは、もう周知の事実でありますからオオヤケにしていいと思うけど、あるところではカールツァイス・ズームレンズになったり、また別なところではライカ・ズームレンズになったりしたもので、さてどうなんでありましょうか、またこの4倍ズームもOEMするんでしょうか)



今日中に仕上げてしまわないとどうにもならん、という仕事もあったんだけど、日曜日だというのにまた5時4分の始発電車で六本木に。日曜日の朝だもんねえ、ホームは若い人たちで (どうもガサツでいかんですなあ、この人たちは) 溢れかえっておりました。
いや別にぼくは「始発電車フェチ」ではないんですけど、早朝に目が覚めてついふらふらと電車に乗って事務所に来てしまいます。というと、ほんと、なーんも芸も趣味もないツマらん人間のように見えますでしょうけれど、ま、当たらずといえども遠からず、です。
2002年10月28日(月) 斜めになったシャッターボタン
キヤノン・PowerShot G3
(ISO感度、ホワイトバランス(色温度)が変更できるかどうか。これはフィルムカメラには逆立ちしてもできないことで、デジタルカメラならではの大事な機能でもあります。デジタルカメラを選ぶときに、この機能を備えているかどうかは決定的なチェックポイントだ。さらに、めんどうな操作を必要とせずすばやく選んで設定できるかどうかもとっても重要なこと。で、G3はといえば、ISO感度、ホワイトバランス、そして露出補正が、たのどんなデジタルカメラよりもずっとスムーズにすばやく設定ができるのであります)



G3は、いちおうG2の後継改良版機種ということになっておるんですが、いまG2とG3をテーブルの上に並べてしげしげと眺めております。ま、似た部分はありますけれども、変更点のほうが多くて“まったく別物”という印象です。レンズが4倍ズームになったからそのぶん出っ張ってはいるがボディはかなり薄くなっております。
G3を初めて手にしたとき「ほほーっ」と感心したことは、シャッターボタン(と、その外周のズームレバー)がボディグリップ側に少し傾いていたことでした。カメラをホールディングしたときに押しやすい操作しやすいようにしたのでしょう。フィルムカメラも含めて、こんなふうにシャッターボタンを傾けたカメラというのは記憶にありません。
2002年10月29日(火) 
2002年10月30日(水) ビニール製ウソの紅葉
キヤノン・EOS-1Ds+28〜70mmF2.8
(ここ数日、重い!EOS-1Dsやらなんかやかを持ち歩いていて、腕と肩が心なしかたくましくなったような気分。EOS-1Dと同じようにきびきびシャッターが切れて気持ちがいいのだが、あっという間にバッファメモリーがいっぱいになってしまい情報窓に“Busy”の表示が点滅。メモリーカードにデーター転送するアクセスランプも点滅しっぱなしで、こうなると次のシャッターがなかなか切れずに少しイラつくもある)



きれいな紅葉が見に行けず、しかたがないからがらーんとした商店街のウソの紅葉を見上げております。
EOS-1Dsは調子に乗ってつぎつぎシャッターを切っているとすぐにバッファメモリー満杯になってしまうことを除けば使っていてじつに気持ちの良いカメラであります。これは京セラ・N DIGITALでも感じたことだけど、35mm判フルサイズのデジタル一眼レフカメラを体験してみると「APS-Cサイズのデジタル一眼レフって、やっぱりアレは“仮の姿”だったんだなあ…」と思ってしまいます。
2002年10月31日(木) ブルーミングはなくなったぞ
キヤノン・EOS-1Ds+100〜400mmF4.5〜5.6 IS+×1.4 TELE-CON
(いくら100〜400mmが良いズームレンズだとは言ってもテレコンバータと組み合わせるのはちょっとメチャです。それは百も承知千も合点だけど、フルサイズ1Dsで使ったときどんなふうに写るか、いったいフィルムとどのへんが違うのか、なにか決定的な不具合でも出るんではないか、なんて (ばかな) ことを試したりしておるわけです、この忙しいのに…)



EOS-1Dではブルーミングがハデに出たり赤色の飽和が気になったりしたのだが1DsではイメージセンサーがCMOSになったためか、1Dのようなプログレッシブタイプの「一括読み出し式」ではなく、いわゆる「順次読み出し式」であるため (これ以外にもいろいろあるみたいだけど) ブルーミングやスミアは出なくなりました。太陽にカメラを向けてまず安心して撮影ができるようになったのだけれど、しかし赤色の飽和のほうは、ま、これはいまんところはしょうがないのかなあ、あまり改善に兆しは見えません。
まず赤いものを写したときの色飽和をなくさないと、いつまでたってもフィルムを越えることができませんなあ。

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Akiary v.0.42