Photo of the Day

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2004年5月1日(土) 意外とブレにくいカメラですね

オリンパス・CAMEDIA C-770 UZ
 C-770は1/2.5型400万画素CCD(たぶん松下製)を使った10倍ズームレンズ内蔵小型カメラであります。3年ほど前に発売された200万画素の初代C-700 UZから、あれやこれや改良とモデルチェンジを重ね、とうとう400万画素になり、いっそう小型軽量にもなりました。カメラとして格段に良くなっております。
 ただし、メニュー操作画面は相変わらず複雑で使いづらい。オリンパスはいつまでこのUIを続けるつもりなのでしょうか。カメラがどんどん進化しているのに、ムカシのまんまのメニュー表示スタイルを(頑なに)守り続けてそれで間に合わせようとしてもちょっと無理があるんじゃあないでしょうか。オリンパスに限らずですが、メニュー画面UIは、突然の大幅変更は難しいでしょうけれど、ゆっくりとでもイイですから時代に合わせて変更を加えていくべきだと思います。




 38mmから380mm相当までの高倍率ズームを内蔵しているにもかかわらず、残念ながらいまだに手ブレ補正機能は搭載されてません。ずっと以前のことになりますが、C-2100 UZなんて手ブレ補正機能内蔵のキヤノン製10倍ズームを使ったカメラもありましたが、いつの間にかそれっきりになってしまいました。
 C-770の内蔵レンズはズーム比10倍ながら開放F値は明るいのが特徴ではありますが、しかしそれでも、とくに望遠側にズームしたときはブレないようにそれなりに気をつかうのですが、いや、そうした「ブレるんじゃないか」との予想に反して、撮ってみれば意外にブレにくいカメラに仕上がっているのです。撮影焦点距離に対して、シャッタースピードと絞り値、ISO感度 (オートの場合) の組み合わせのアルゴリズムがなかなかウマいんだと思います。

2004年5月2日(日) オリンパス、ブレ補正システムは完成したかな…

オリンパス・CAMEDIA C-770 UZ
 C-770は380mm相当もの望遠撮影ができるにもかかわらず"ブレにくいカメラ"に仕上がっておるんですが、しかしボディデザイン設計としては基本であるカメラホールディング性がイマイチなんですよ。カメラをしっかり保持してブラさずに写すのが難しい。アルミ合金ボディの外装表面がツルツルしていて、そのうえ指の引っかかり部がないので、つるりっと滑って落としてしまいそうで気が気ではない。指がまるで氷の上を滑っているようなカンジです。もうひとつの不満はメインスイッチでした。スライド式スイッチで(これがまた小さい)それを横にズラして、OFF、再生モード、静止画撮影モード、そして動画撮影モードを選ぶわけですが、急いでいるときなんぞには、静止画撮影モードの位置にピタリと止めるのに難儀することもありました。この二つの不満をのぞけば、いやあ良いデキのカメラです。




 ブレにくいカメラであると誉めましたけれど、持ちやすい持ちにくいはべつにして、でもやはりブレるときはブレます。シャッタースピードが遅くなれば、そして望遠になればなるほど、どうしてもブレが目立ちやすくなります。ブレたらせっかくの400万画素高精細画像も台無しです。三脚などのカメラ固定補助道具を使用せずにブレを少なくして撮影するには、より高速シャッタースピードで撮影するしか方策はありません。でも、シャッタースピードを高速にするにはより明るい絞り値を選ぶか、あるいはISO感度をアップしないと適正な露出値で撮影はできません。
 ところが手ブレ補正機構をカメラまたはレンズに組み込めば、多少シャッタースピードが遅くてもブレを少なくして撮影することができます。この便利な手ブレ補正機能を搭載しているカメラはまだまだ少ない。技術的に難度が高いからですが、将来的にはきっと“当たり前”の機能になると思います。もちろんオリンパスもこれについては開発を進めていて、噂ではもうそろそろ製品化されるだろうとのことです(今年中かな)。大いに期待しております。

2004年5月3日(月) ナンでこんなにデカいカメラなのだ

オリンパス・CAMEDIA AZ-1
 シャープ製の2.5インチ型高精細21万画素の「モバイルASV液晶ディスプレイ」を使った3倍ズームの320万画素カメラです。コンセプトは撮影したあとの写真を大きくてキレイな画面を見て鑑賞して楽しんでもらおうというもの、だそうです。このASV液晶は、従来の液晶の3倍近いハイコントラストできれいに鮮やかに見える、視野角が広くて斜め方向からもキレイに見ることができる、てのがウリであります。
 たしかに、その液晶ディスプレイは大きくてキレイに見えます。ピーカンの戸外でもフレーミングするのに困らない程度によく見えます(だから光学ファインダーは省略しています)。でもねえ、しかしかんじんの「カメラ=写す道具」としてのデキ具合が、さっぱり…だなあ、ダメだなあと感じられました。とくに使い勝手などなどが、いけません。




 このカメラについては、じつは今年の始めころにはすでに、そのだいたいのカタチは知っておりました。おおっ、とうとうオリンパスからも小型薄型のカメラが出てくるのか、いいぞっ、と楽しみにしていました。ところが蓋を開けて ―― 文字通り送られてきたカメラの入ったケースを開けて ―― これはナンなんだ、と驚かされました。デカい、重い、分厚い…ストラップ取り付け位置や各スイッチ類の配置場所がワルい、こりゃあいったいぜんたいナニを考えてカメラ作ったんだろうか、と思いましたよ。そもそも、このカメラを誰に売ろうとしているんだろうか…。わからん。ぼくには、おおいに楽しみにしていただけに、がっかりしたぶんが大きかった。
 大きい分厚い、の印象は、ぼくが小さい薄いカメラだと勝手に“思い込んでいた”からですけど(そうですワタシの勝手ですが)、それにしてももう少し“小さく”できなかったもんだろうか、もうちょっと操作しやすいカメラが作れなかったのだろうか。オリンパスはもともと小さなシャレたカメラを作るのは得意なメーカーのはずなのに。

2004年5月4日(火) 

2004年5月5日(水) このカメラはホントに、あのオリンパスが作ってるんだろうか…

オリンパス・CAMEDIA AZ-1
 オリンパスが言うところの「折り曲げ光学式」の3倍ズームレンズを内蔵させております。だから撮影時も収納時も、ON/OFFにかかわらずズームレンズはボディ内に入ったままで、いつもフラットな状態です。レンズの描写性能は良いです。C-8080やC770などにも採用されている新開発の画像処理エンジン「TruePic TURBO」もこのAZ-1に搭載されています。この画像処理エンジンの“おかげ”、かどうかわかりませんが、画質は300万画素デジタルカメラの中ではトップクラス、と言っていいデキです(適正露出で、ブレないで撮影ができればなのですが、なぜか、露出オーバーぎみでブレやすい)。




 操作性などについて、なぜこんなことになっておるんだろうか、と感じたことの、たとえばのひとつですが、マクロ撮影モード。
 クローズアップ撮影をしょうとすると、まず、メニュー画面でプログラム撮影モードからシーン撮影モードに切り替えて、たくさんのシーンの中から目的の「マクロ撮影」を選ばなくてはなりません。多くのカメラのようにワンタッチでマクロモードにすることはできません。そうしてシーンモードでマクロ撮影を選ぶと、こんどはなんと、あらかじめストロボ発光禁止モードにしていたにもかかわらず勝手にストロボ自動発光モードに切り替わっています。だからストロボ発光をOFFにするためには、もう一度メニュー画面を表示して、またストロボ発光禁止に設定し直さなきゃいけません。
 めんどうな設定操作をして、ようやくクローズアップ撮影をしようとします。そうだ、ここでちょっと露出補正を、とメニュー画面から露出補正モードに切り替えようとしても、なぜだかその露出補正設定の項目が消えてしまっているのですよ。AZ-1ではマクロ撮影にすると露出補正が金輪際できなくなります。あのオリンパスが作ったカメラとは思えないような奇妙な“仕様”のあるカメラです。

2004年5月6日(木) 

2004年5月7日(金) 

2004年5月8日(土) 撮像素子表面での光の反射

キヤノン・EOS-1D Mark II + タムロン・SP AF90mmF2.8 Di
 すこぶる評判のよろしいタムロン90mmマクロのマイナーチェンジレンズを使ってみました。構成レンズの一部に特殊コーティングをして撮像面からの反射光の影響を受けにくくしたのが改良点です。Diというのがその対処をしたレンズのことです。90mmマクロレンズ一本でタムロンのイメージをかなり向上させた、タムロンにとっては“よい子のレンズ”です。MFレンズのころから使っておりますが ―― ボディ外観デザインが少しナンですけど、だんだん良くはなってきています ―― 確かにじつに素直な描写をするマクロレンズです。ボケ味も柔らかでとてもナチュラルな印象です。




 撮像面からの反射によるフレアーやゴースト対策が、最近になって、ようやくとられるようになりました。フィルムではほとんどなかった、あるいは目立たなかった“一部の光”が、デジタルになるととたんに大暴れして決定的なダメージをもたらすことがあります。撮像面に反射した光がレンズ表面(いや、裏面かな)でまた反射してそれがフレアーとなってヌケを悪くします。フィルムカメラでは、このようなフィルム面で光がモロに反射するようなことはきわめて少なかった。だからカメラもレンズも、光というものは「前」からくるものとしすべての対処がとられていたわけですが、ところがデジタルになったとたん「後」からも光が来るようになり、そりゃあカメラもレンズも驚きますよね。
 このほか、レンズを通過して撮像素子に当たる光(射出光)の角度がこれまた厄介で、ま、今のところオンチップのマイクロレンズを工夫するなどして対処しているようですが、将来的には根本的な改良をしないといけないようですね。

2004年5月9日(日) レンズ、フィルム、撮像素子の描写の奥深さ

キヤノン・EOS Kiss DIGITAL + タムロン・SP AF90mmF2.8 Di
 このタムロン90mmマクロが評判が良かったのは35mm判フィルムカメラとの組み合わせでありました。その高い評価がデジタルカメラと組み合わせたときにも同じように受けられるとは言えません。フィルムとデジタルとは光の受け取り方が微妙に(いや、大幅に)違うように思えます ―― うまく説明ができませんけれど。フィルムでは素晴らしい描写性能を見せてくれたレンズでも、デジタルカメラだとなんだかヘンだなあと感じられるレンズもあります(もちろんその逆もあります)。
 描写だけではありません。焦点距離と画角との違いも微妙にレンズの“良し悪し”に影響してくるようにも思えます。フィルムカメラで「90mm」の使いやすい中望遠マクロレンズが、たとえばAPS-Cサイズのデジタルカメラでは「約135mm」の望遠マクロになってしまいますから、使いこなしも格段に難しくなってしまいます。




 フィルムカメラとデジタルカメラでは、同じレンズでも写りの(描写性能の)評価が違ってくると言いましたが、それは使用するフィルムが違ったことでも同じようなことを経験しました。あるフィルムとあるレンズとの組み合わせでは「いったいどうしたんだ、このレンズは」と思えるほどの不快な描写しかしなかったのですが、別のとあるフィルムで使ってみると深い味わいを持ったじつに魅力的な描写をするということもありました。逆に、どうもしゃきっと写ってくれないなあと日頃不満を持っていたフィルムでも、あるレンズと組み合わせるてみるとそのフィルムのマイナス面がいっさい覆い隠されて良い部分だけがストレートに引き出されているということもありました。
 ですから ―― と、少しイバった物言いになりますが ―― 限られた条件で限られた材料だけを使ってチャート撮影などをして、その結果だけを頼りにすべからく一喜一憂、評価断罪するというのはよろしくないなあと、最近そんなことを感じております。

2004年5月10日(月) 

2004年5月11日(火) モデルチェンジして良くなったぞ、とは言い難いです

オリンパス・CAMEDIA X-3
 X-1が400万画素、X-2が500万画素、で、それらのモデルチェンジがこのX-3でありまして、600万画素になりました。ボディの外観スタイリングや操作デザインなどには大きな変更はありません。内蔵ズームレンズも同じです。6MPになったこと、液晶モニターが1.8インチ型に大型化されたことが変更点のおもなものでしょう。ただ、操作部のデザインも少し変更されておりまして、ひとつはモードダイヤルがボディ背面から上部の軍艦部に移動したこと、ズームレバーがシャッターボタンの外周リングで操作ができたのにX-3ではシャッターボタン脇にちっぽけなズームレバーとして独立しました。…これによって“がぜん”使いにくくなりました。
 なんだかヘンです、最近のオリンパスのカメラを見ていると…。どうしたんでしょうか。




 起動時間はお世辞にも速いとはいえません。使用するメディア(xD-ピクチャーカード)の容量によって起動時間が違うというのも不思議です。125MB以下のメディアですと約3秒ほどで撮影スタンバイになるのですが、256MBになると少し長くなって約4.5秒ほどになり、さらに512MBのxD-ピクチャーカードだと7秒近くかかってしまいます。ちなみに、同じxD-ピクチャーカードを使ってもフジのカメラではソンなヘンな現象はおきません。
 液晶モニターが大きくなったことは良いのですが、ボディの厚みがいっこうに薄くなっていないことが残念でしたし、モードダイヤルとズームレバーの配置換えは、これはイカンですねえ。とくにズームレバーですが、同じ人差し指でシャッターボタンとズームレバーを押し分けるのは操作上よくありません。なお、TruePic TURBOによる画質は、これはイイです。写りはイイんですけどねえ…。

2004年5月12日(水) 

2004年5月13日(木) 渋い描写をする広角ズームレンズです

リコー・Caplio GX
 “28〜85mmズーム”付きの「G4 Wide」を改良して、先日、“28〜100mm”を内蔵させた「RX」が出たばかり。だというのに今度は“28〜85mmズーム”付きの「GX」が発表されました。G4 WideもRXも300万画素機種ですが、今度のGXは500万画素です。ま、300万画素と500万画素のカメラはクラスも価格も違いますから比較しちゃいけないかもしれませんが、でもねえ、勇んでRXを買ったばかりの人の多くはきっと、くやしーぃ、思いをしているに違いありません。なんだなんだっ、ソンなんだったらひとこと、言ってくれよぅ、とリコーに食ってかかりたくもなりますよね。さっそく使わせてもらったぼくですが、RXの印象がまだ生々しく残っているからなおさらなんですが、「RXよりも2万円ぐらい高くったって迷わずこのGXのほうを選ぶよなあ」、と、そんなふうに少しムカつきました。




 GXの28〜85mmズームは、G4 Wideと同じ焦点距離ですがCCDのサイズが異なりますから ―― 1/2.7型から1/1.8型になった ―― GXとG4 Wideのレンズはぜんぜん違うもので新規開発です。このズームがイイですねえ。ぼくの好みです。28mm広角端の開放絞り値で少し周辺の光量が落ちて、それがいい雰囲気を出してくれます。わずかな光量低下はありますが、しかし広角側でも描写は周辺部まで上級です。エラそうな顔をしたレンズでも周辺部になるととたんにヘナチョコになるものが多いのですが、このGXのズームレンズは画面の端っこでも充分に500万画素の解像力を発揮させています。
 まだ試していないのですが、このGXにはワイドコンバージョンレンズのアダプターが ―― これがまた信じられぬほどコンパクトなのです ―― 用意されておりまして、それを使うと22mm相当の超広角でも撮影ができるということで、そのときの写り具合が大いに楽しみです。

2004年5月14日(金) 

2004年5月15日(土) RAW記録モードが欲しいーッな

リコー・Caplio GX
 とても良くできていて魅力的なGXですが、いくつか、惜しいッ、と感じたこともありました。ひとつは液晶モニター。1.8インチ型で大きさに不満はないのですが、その見え具合がイマイチなんです。高輝度部でスミアが出る、ハイライト部が白トビする。もちろんこれは液晶画面だけのことで実際に写った画像ではソンな現象はでませんが、液晶モニターでフレーミングするぼくのようなモノにとってはいささか気になりました。もうひとつは、GXにはホットシューがありまして、それにセットした外部ストロボを使ったとき内蔵ストロボも一緒に発光してしまうことです。GX側のストロボモードを発光禁止にしておくと、外部ストロボのスイッチをONにしていても発光しない。カメラ側のストロボ発光モードを必ずONにしておかなくてはならないのですがOFFでも外部ストロボが単独発光できるように、これはぜひ改善して欲しい。




 RAWモードで撮影し記録したい、と、このGXを使っていて痛切に感じました。ぼくはズボらですから、ふだんは現像処理などめんどうなRAWで記録したいとは思わないのですが、不思議ですねえ、GXで写しているとRAWの現像処理をすることがそれほどめんどうでもないように思えるのです ―― 同じような印象はエプソンのR-D1を使ったときにもそう感じました。RAWで写して現像時にじっくりとあれこれ手を加えて、思い通りの写真に仕上げたい、とまあ、そんな気持ちにさせられるんです。ただし、RAWで撮影ができるようになっても、GXのスピードある撮影レスポンス感は決してそこなわないように工夫して欲しいですけれど。

2004年5月16日(日) 専用のワイコンは、おすすめです

リコー・Caplio GX + 専用0.8倍ワイドコンバージョンレンズ
 それにしても小さなワイドコンバージョンレンズであります。このワイコンをセットすると28〜85mm相当のズームが「約22〜70mmズーム」として使えます。広角側だけしか使えない制限付きのワイコンではなく、ズーム全域で自在に使える。これは使い勝手の上からもイイです。
 ワイコンと組み合わせたときの描写は、おべんちゃらを言うわけではありませんが、想像していた以上の素晴らしい写りでして、これには少なからず驚きました。むろん、樽型に歪むディストーションは出てはおりますが、しかし画面周辺に直線が写り込むような被写体を写したときに気になる程度です(ソレがいやなんだ、という人はそもそも広角ズームレンズはハナから諦めなくちゃなりません)。




 周辺部の像の“流れ”など描写については、ワイコン付きの画像とは思えぬほどで文句のつけようがありません。さきほどから21インチディスプレイでピクセル等倍や2倍に拡大して眺めておりますが、ひょっとするとボクが使っているものが“大当たり”だったのだろうかと疑わしくなるほどの写りの良さです。同じ被写体でワイコンをつけた、はずした、で写して、それらを見比べてもしましたが、画面中央部も周辺部も画質は同じなんです。ナンだかキツネにつままれたようです。GX用のワイコンは小さくて性能も良いので注目しておいてよいでしょう。
 デジタルカメラ以前からいままでにたくさんのこうしたフロントコンバージョンレンズを使ってきましたが、なかには、ううっ、と腰の引けてしまうような大きなワイコンやら、強いディストーションが出たり画面周辺部で流れまくったりするものもありました。ちょっといろいろ差し障りもありますのでメーカ名などは言えませんが、その写りのあまりのヒドさに「不良品ではありませんか」と写真を添付して問い合わせたのですが、「これでいいのだ」と返事をもらって絶句した記憶もあります。

2004年5月17日(月) 

2004年5月18日(火) 

2004年5月19日(水) Jaguar XK 120 FHC

キヤノン・IXY DIGITAL 500
 IXY DIGITAL 500はIXYシリーズの“最高機種”です。1/1.8型の500万画素CCD採用がこの「500」で、その姉妹機種として同じ1/1.8型サイズでこちらは400万画素のCCDを使った「450」もあります。大きさ重さも同じ、ボディスタイルも同じ、内蔵ズームレンズも同じ。違うのは(たぶん)、画素数と価格だけです。ストリートプライスは、500が約5万円、450が約4万5千円ぐらいで、その差は約5千円。写りは、どちらも“同じ”です。違いなんか、ないに等しいです、500も450もよーく写ります ―― 厳密に見比べれば写りに違いはあるかもしれませんが、あったとしても微々たるものでぼくには興味ありません。




 で、500と450とはいったいどこかに違いがあるんでしょうか、とキヤノンの、とある部署に聞いてみました。「まァ、これといってナニもないでしょうねェ…」とツレない反応でした。でも、ちょっと待ってくださいね、と資料を調べてくれまして ―― その資料を見せて、と言ったのですが、ダメ、とくにタナカさんには見せられない、だって ―― 「連続撮影枚数とデジタルズームの倍率、ぐらいですね、違いは」。けれども、売れているのは圧倒的に500のほうだそうです。その理由はぼくにも (なんとなく) わかります。じっさい、ぼくももし買うとなれば、450には見向きもせず500にします。

 JaguarのXK 120です。「120」のネーミングのゆらいは、最高時速が120マイルに達するからだそうです。1950年代の代表的なスポーツカーです。屋根付き、屋根なし (Roadster) など3タイプの車種がありました。FHC (フィックスド・ヘッド・クーペ) は屋根付きです。

2004年5月20日(木) 

2004年5月21日(金) イージーダイレクトボタン

キヤノン・IXY DIGITAL 500
 最近発売になったキヤノンのデジタルコンパクト機種には、ボディ背面に「イージーダイレクトボタン」が新設されています。ダイレクトプリント機能を備えたキヤノン製プリンターや、キヤノン以外でもPictBridgeに対応している他社プリンター、あるいはキヤノンのCPプリンターなら ―― なんだかややこしいなあ ―― プリンターとUSBケーブルで繋いでおけば、そのイージーダイレクトボタンを押すだけで“手軽に”プリントができるというものであります。ちょいとやってみました。で、「便利か?、カンタンか?」と問われれば、いやあ、まあ、ナンと言いましょうか…、ぼくならパソコン経由でやっちゃいますねえ。
 キヤノンはこのところ、こうしたダイレクトプリントにいたく執着しておりまして、EOS-1D Mark IIといった機種にもIXY DIGITALと同じような“充実した”ダイレクトプリント機能が備わっております。




 IXY DIGITALシリーズを使っていて「我慢ならぬこと」がひとつあります。IXY DIGITAL以外の、キヤノンのコンパクトデジタルカメラのすべての機種では、シャッターボタンを半押しすると液晶モニター画面にシャッタースピードと絞り値が表示されます。とくにシャッタースピード表示は手ブレ防止のためにもとても有効です。ところが、IXY DIGITALシリーズだけは、かたくなに「表示させない、知らせない」を決め込んでいます。IXY DIGITALを使うような人たちは初心者なんだから必要ない、といったキヤノンの勝手な思い込みが感じられなくもないです。よらしむべし知らしむべからず、てか。
 でもしかし、ですよ。そんなシャッタースピードも絞り値も知らせてくれないIXY DIGITALには、あのへんてこりんなグラフ表示のヒストグラムの表示機能が入っているんですよ。シャッタースピードと絞り値などはどーでもいい、ヒストグラムを読め、と、まあそんなふうにキヤノンは言っておる(想像ですが)わけです。

2004年5月22日(土) 

2004年5月23日(日) 本家・ライカカメラ社のMマウントデジタルカメラ

キヤノン・IXY DIGITAL 30a
 この30aは現行のIXY DIGITALシリーズの中ではぼくのイチバンのお気に入りです。320万画素、たったの2倍ズームを内蔵しているにすぎませんが、スタイリング、カラーリングが、他のIXY DIGITALと比べて飛び抜けてよろしいです。兄貴分の500や450はCFカードですが、この30aはSDカードで、充電池も兄貴たちと違って小型で互換性もありません。ちょっと継子のような感じもしないでもなく、それがいとおしい。
 30aだけは「新色」のシルバーホワイトカラー。SUS合金ボディの上に“純銀”を使った特殊塗装(表面成幕処理)を施しているそうで、その白さがなかなか渋くて上品でいいんです。ただ、この30aもそうなんですが、AVやUSBインターフェイス部に被せてあるゴムの蓋が、これがまたダサイんですよ ―― いい加減にヤメて下さいね、このゴムの蓋を。ぼくはいつも引きちぎってしまいたい欲望に駆られます。




 数日前、ライカカメラ社の新製品プレス発表会がありました。主催は国内の総代理店である日本シイベルヘグナー社です。発表された機種は日本国内だけの600台限定販売のライカMP特別バーションとレンズでした。このカメラのことはどーでもいいのですが(きっと、すぐに売り切れてしまうでしょう)、その会見で、おやっ、と思わせる発言がライカ社からあったのです。
 ドイツ本社からやってきたのはエリアセールスマネージャのEnrico Domhardt氏です。「今年秋のケルン・フォトキナでは、R9、R8に取り付けられる交換式のデジタルバックを正式発表します」と、まあ、これは以前から言っておりましてナンのことはないのですが、そのあと、ぼそっと「そのフォトキナでは、もうひとつ、Mマウントのデジタルカメラを発表します。ただし、これについての詳しい話はここではいっさいできません…」。

 このライカMマウント・デジタルカメラについては、じつはウラからのハナシをすでに聞いていて、ひょっとするとですが、あのメーカーが作ったカメラをベースにすることが決まったのかな、と。

2004年5月24日(月) 

2004年5月25日(火) 

2004年5月26日(水) 薔薇一輪

ペンタックス・Optio S4i
 先月の中頃から発売が始まって、ほんとうならゴールデンウイークにかけて爆発的に売れていただろうカメラだと思うのですが、ちょっとした(じつにツマらん些細なトラブル)があって、全国のお店からいっせいに姿を消しました。一部、お店に残ったままのものがあったようです。それが少し市場に出回っていたぐらいで、だからしばらくは“超貴重品”デジタルカメラでした。そのS4iが数日前から、ようやく、再び店頭に並び始めたようです。




 いま、もっとも注目しておくべきコンパクト(文字通り)デジタルカメラのひとつでしょうね。もしかりに、他のカメラを買うつもりでカメラ屋さんに行ったとしても、ま、ついでに一度、手にとって眺めておくだけでもソンはしない。初代のOptio Sから比べると10倍から20倍よくなっていると感じました。
 もちろん初代Sから受け継いだままの気になる点もありますが ―― たとえばプログラムAEでの低速シャッタースピードの限界が1/8秒であることなど ―― でも、しばらく使っているうちに、ええいっ、ソンなことどーでもいいや、と思わせてしまう(ほんとはそんなこと思っちゃイカンのですけど)ナニか不思議な魅力を持ったカメラです。使っていれば使っているほど愛着の湧いてくるカメラでもありました ―― 多くの人が「欲しいっ」と思っていた時期にぼくはじっくりと使わせていただきました、えっへん、です。

2004年5月27日(木) 

2004年5月28日(金) 

2004年5月29日(土) 指先に伝わる愉しさ

エプソン・R-D1+ズミルックス35mmF1.4
 あたりまえだけど興味のない人には見向きもされないけれど、しかしこのテのカメラにヒッカカる人は欲しい欲しいッ病が増幅していると思います。かくいうぼくもどっぷりとそのヤマイに罹っております。ボディの外観スタイリングがどーのこーのと文句を言っている人ほど興味津々、使ってみたいなあ欲しいなぁ、なのではないんでしょうか。
 このカメラを持って撮影しているとじつに愉しいのです。その理由をきちんと説明できなくてもどかしいのですが、写真を撮る、ことはすなわち「見る」そして「伝える」というごく単純なおこないであるのだと実感させられています。




 先日も友人に向かってぼくは「ライカマウントのレンズを3本持っているひとはこのカメラを買おうと思うべきだ。レンズを5本持っていて買わない人はよっぽどの変わりモンだ」と言っておりました。ちょっと言い過ぎですけれどR-D1を使ってみたぼくの正直な気持ちです。たしかに30万円の価格はアシをひっぱりますけれど、30万円ぶんの魅力は充分にあると思います。
 巻き上げレバーのここちよい感触、レンジファインダーを覗いて二重像を合致させてピントを合わせる懐かしさ、視野率の曖昧なブライトフレームを見ながらフレーミングするときの不確実さ、ずっしりと手のひらに伝わる持ち重り、イイですねえ。…本日はすっかりオタク話になりました。

2004年5月30日(日) 

2004年5月31日(月) 


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