Photo of the Day

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2004年4月1日(木) なんだかなあ、でした

キヤノン・PowerShot S1 IS
 300万画素、手ブレ補正機構内蔵の10倍ズームレンズ、電源に単3型乾電池4本、メモリーカードはCFカードのタイプ2対応、バリアングル式の液晶モニター、動画撮影中にズーミング可能、てのが、このカメラのざっとした概要であります。このスペックとしてはボディはとてもコンパクトですし、キヤノンらしくソツなくスマートに仕上げております。価格も実販で約6万円ぐらいらしい。同じクラスのカメラとして、パナソニックのFZ2、フジのS5000、コニカミノルタのZ1、そしてオリンパスのC-760UZなどがあります。




 あんまり、いい印象を受けませんでした。少し期待していた機種だったんですけど、なんだかなあ、という感じでした。言うまでもなく、いい印象を受けなかったり、なんだかなあと感じたりしたのは、あくまでぼく個人のフィーリングであって、その理由はこのテのカメラにぼくが期待していることから少しズレているように感じたからだけです。そりゃあいろんなユーザーがいるでしょうから、おおっこのカメラはイイかも、と評価する人もいてもとうぜんのことです。
 以下、かなりねじれた見方かもしれませんけれど、このカメラを使っていみると、キヤノンの“おごり”がかすかに見えてくるんですよ。そもそもキヤノンはあれだけ大きな企業であれだけ売っているのだから、開発者たちはかなり自信満々で尊大だろう、と思われがちなのだが、いやじつはそんなことはなく (ぼくの知っている限りでは) みなさんはとても謙虚で進取の気概に溢れています。なのに、このS1 ISは「まあ、ちょいっと片手間にやっただけでもオレたちはこれくらいのモノは作れるんだぞ」という、いささかキヤノンらしくない“おごり”と“手抜き”が感じられてしまうんですよね。上手の手から水が漏れる…。

2004年4月2日(金) 

2004年4月3日(土) 磐越西線、会津若松行き

キヤノン・PowerShot S1 IS
 どちらかと言えば、静止画像撮影向きのカメラというよりも、動画撮影向き、といったほうがイイようなカメラですねえ。いやなんといいましょうか、スチル撮影モードにしたときと、ムービー撮影モードとでは操作フィーリングがあまりにも違いすぎます。ムービー撮影は (ぼくはコレにかんしてはシロートですが) じつに気持ちよくほとんどストレスもなく撮影ができるのでありますけれど、ところが静止画撮影に切り替えたとたん月夜のドラキュラのように豹変して、まるで手に負えなくなります。でも動画撮影は楽しい。




 この機種はもう発売されておりますから、買って“機嫌良く”使ってらっしゃるかたもいることでしょう。で、そうしたS1 ISユーザーに遠慮しながら、なんだかなあ、と思ったS1 ISの (いくつかあるのですが) 不満点を。
 EVFファインダーの見えが大変によろしくありません。アイポイントが長くて画面の隅々まで見渡せてこれはこれでイイいのですが、ファインダー倍率があまりにも低すぎます。見える画像が小さすぎ、これじゃあフレーミングをするにしてもツラい。そのうえ、ズーミングレバーの微妙な操作がこれまたムツカシいし、AFの測距が遅い (測距アルゴリズムがどうもヘン) 、ISにも“手抜き”が感じられます。ファインダーEVF画像もきわめてよろしくないです。色かぶりはしている、画質は悪い。さらには、EVF画面の外側に太い枠が見えていて、逆光などではその枠が半透明になってプリント配線まで見えてしまいます。なんだかとても安っぽいカメラに感じました。
 このS1 ISの貧弱なファインダーを覗いたあとに、オリンパス・C-770のそれを覗いたらまるで別世界、天国、竜宮城の景色でしたよ。

2004年4月4日(日) 

2004年4月5日(月) 

2004年4月6日(火) BOTEROの野外彫刻

ペンタックス・Optio S4i
 超小型3倍ズームレンズ内蔵の300万画素が初代「S」で、それを400万画素にしたのが「S4」、さらに改良をしてブラッシュアップしたのがこの「S4i」であります。こうしたバージョンアップした新型カメラを使うたびに、いつものことで自分でも呆れるのだけれど、どうしても旧型と比べてしまって「いやあ良くなったなあ」と感心することしきりなのであります。そこで、新旧比較ではなくて (新がイイのは当たり前だ) 他機種と比べるようにして使ってみたのですが ―― 操作上のちょいとした不満点はありますけれど ―― いややはりこのS4iは良くできてます。




 ちょっと手間のかかる仕事 (原稿書きのほうです) のせいでせっかくの桜も見に行けず今年は少し残念でした。でもそれも昨日ようやく終わりましていまほっとしているところです。というわけで早朝、近所にある恵比寿ガーデンプレイスに久しぶりに行ってみるとボテロの彫刻がたくさん展示してありました。その圧倒的に量感のある彫刻は見ていてじつに楽しい。じつは昔ぼくは写真をはじめる前に京都で焼き物づくりをやってたことがあるのですが、茶碗や壺を作っていてもつまらん、そうした焼き物を応用して彫刻 (みたいなもの) を作りたいなあと考えたこともあってこうした彫刻を見るのが好きです (八木一夫さんの仕事や作品に憧れてました、いまから考えると笑止の沙汰ですけど)。
 ボテロの野外彫刻は7月ぐらいまで展示してあるそうでこれはいっけんの価値はあると思います。

2004年4月7日(水) S4iの不満点というか、疑問点

ペンタックス・Optio S4i
 旧S4に比べてこれは良くなったぞと思われるところは、液晶モニターが1.6インチ型から1.8インチ型に“大型化”してさらにメニュー文字が少し大きく見やすくなりました。一体型十字キーも大型になってその真ん中にOKボタンが新設され操作性が向上。シーンモードの選択メニュー画面がとてもわかりやすくなりました。電池とメディアを交換するときに開け閉めするカバーがしっかりとしました (旧S4のそれはナンだか安っぽかったですから)。そして旧S4ではISO200までしか設定できなかったけれどS4iではISO400ででも撮影できるようになった。




 で、S4iの不満点でありますが、ひとつはシャッタースピードが低速側が「1/8秒」までしかないことです。シーンモードに「夜景モード」ってのがありますからソレを選べば1/8秒以下のスローシャッターまで連動しますからまあイイんですけど、切り替え操作がめんどうなこともあります。プログラムモードでもう少し低速まで連動してくれれば不満なく撮影ができるのになあと思ったことが何度かありました。オートISO感度に設定していたときに、そのISO連動範囲が上限ISO100までしかアップしてくれないのも困りました。画質が悪くなるのは承知の上で、しかし“写しておきたい”ということはあるもんです。せめてISO200ぐらいまで自動的に感度アップしてくれればなあ、と。同じような自動感度アップの考え方は*ist Dにも取り入れられていて「感度自動補正」機能をONにしておくと、こちらのほうは最高ISO3200まで自動感度アップするんですよ。
 ところで、このS4iと内蔵レンズや基本スペックはほとんど同じの、単3型乾電池が使用できる「S40」が同時に発売されましたが、どうしてなんでしょうね、こちらのS40のほうはシャッタースピードの低速側は「1/4秒」まで連動するんですよ。こんな些細なことですけど、最近、なんだかペンタックスには一貫性がないように感じられます。

2004年4月8日(木) 

2004年4月9日(金) S4iか、S40か、それともカシオのZ40か、な

ペンタックス・Optio S40
 S40は1/4秒まで連動するけれどS4iは1/8秒で打ち止め、なのですが、なぜですか、と尋ねたらペンタックスが言うには、S4iのほうがS40よりもボディサイズが小さいので「ブレやすいため」と1/8秒にした、とのことでした (たしかにS40はS4iに比べれば“大きい”けれど、だからブレにくいって、ほんとかいなてな感じだよなあ) 。いやぼくは、シャッタースピードに特段こだわっているわけではなくて、すべからくメーカーが勝手に機能制限をかけてしまうのはナンよだなあと思っておるだけです。
 ところで、S4i、S40の“義兄弟”にあたるカシオ・EX-Z40はといえば、これも1/8秒までなのですがオートISO感度ではISO50から最大ISO200まで感度アップしてくれますので (S4iもS40もISO100まで) 、ちょっとしたことですけどこちらのほうが撮影可能範囲は広いような気もします。でそれぞれの価格ですが、ヨドバシ・インターネットで調べてみたら、S4iが約4万7千円、S40が約4万2千円、カシオ・Z4はちょっと高くて5万2千円でありました。




 いまぼくのデスクの上にその義兄弟薄型三機種が並んでおります。少し優先順位をつけてみました。見た目のスマートさでは1がS4i、2がZ40、3がなくて、4がS40、画質で言えば1がS40とZ40が合い並び、2がS4i、使い勝手の良さでは1がZ40、2がS40、3がS4i、液晶モニターの大きさでは1がZ40、2がS4i、3がなくて4がS40、てな具合の印象でした。
 さて、中身は同じハズのS40とS4iなのですが画質に“差”が生じている理由がぼくにはよくわからない。その画質差はとくに高ISO感度になるほど目立つようで、S40のほうがノイズが少なく発色も鮮やかな印象でした ―― 極視的に見比べればのハナシですけど。ということで、価格のことも含めて3機種の中でどれかを選ぶとなると、いやあこれが難しい。もっとも安いS40は写りはそこそこ電池は汎用タイプ操作性もまあまあ、なんだけどこれで液晶モニターがもう少し大きければ (そしてボディのスタイリングも、ね) 文句なしなんだけどなあ。

2004年4月10日(土) オートホワイトバランス性能の良いカメラです

キヤノン・EOS-1D Mark II+EF100〜400mmF4.5〜5.6 IS
 1D Mark IIは、2年以上前に発売された高速連写型デジタル一眼EOS-1Dの後継機種です。旧1Dは撮像素子に約400万画素CCDを使っていたが、Mark IIでは約820万画素CMOSになりました。旧1Dも最高8コマ/秒で最大約20コマのハイスピード連写機能を誇っておったのですが、Mark IIは820万画素ものデカイ画像を、最高8.5コマ/秒の高速で最大40数コマまで途切れることなく連写できるようになりました。こんなスペックを聞くと“特殊カメラ”のように思われがちだが、いやそうではなくて、ワンカットづつしっかり撮影するカメラとしても充分な実力を持っております。




 たとえばフルサイズ判1100万画素の1Dsと画質だけを比較すればMark IIのほうが優れていました (解像感の高さはやはり1Dsですが) 。多くの人たちがなぜか神経質なほどに気にする、とくにノイズについては、安心なされ、文句なしにMark IIのほうが優秀でした。それは高ISO感度になるほど差は歴然としてました。
 こうした画質の良さも大いに感心しましたが、それよりもオートホワイトバランスの安定性が (旧1Dはもちろん、1Dsと比べても) 際だって良くなっていることにぼくは注目しました。1Dも1Dsも外測式の測光センサーを備えていたんですけど、Mark IIではその外測センサーやめ内測式 (撮像素子からの情報でホワイトバランスを決める) のみになりました。ただひとつのセンシングになりましたが、オートホワイトバランス安定度は“抜群に”向上している印象でした。 (ところでオートホワイトバランスというと色補正がきちんとできるほど優れていると思われがちですが、そうではありません、いかにナチュラルな、アベイラブルな光の雰囲気を残しておくかが大事なんです)

2004年4月11日(日) 2004年のMark IIで1967年のJaguar Mark IIを写す

キヤノン・EOS-1D Mark II+EF70〜200mmF2.8 IS
 ボディ外観のデザインは旧1Dとほとんど同じで慌て者が見ると新Mark IIであることが俄にはわからないほどです。なんだ同じボディ金型を流用しているのか、と思うかもしれないが、「まったく新規デザインで、もちろん新しい金型です。よく見て頂ければ、よりスマートになっています」とは開発担当者のハナシでした。ホワイトバランスの外測センサーがなかったり、ボディ背面では操作ボタン類の配置などが少し違っていますが、しかし手にしても、新型カメラ! というワクワク感があまりありません。液晶モニターが従来のままの2.0インチ型だったのは少し残念 (ニコン・D2Hの2.5インチ型を見たあとだとよけいそう感じます)。EOS 10Dユーザーなどには不評のメニューGUIは相変わらずですが、文字フォントが変更になって、ま、それなりに見やすくはなっております。




 メディアのスロットがダブルになりました。CFカード用とSD/MMCカード用のデュアルスロット方式です。ただし、二つのメディアに同時記録することはできるのですが、コダックのDSC Pro14nやPro SLR/nのようにJPEGファイルとRAWファイルを別々のメディアに同時に記録することができません (できない理由は知りませんがナンだか深いワケがありそう…です) 。
 で、そのダブルスロットにメディアを二つセットして撮影に出かけて機嫌良く撮影をしておったのですが (なにせ8.5コマ/秒ですしRAWとJPEG同時記録してましたから) 瞬く間にいっぽうのメディアが満杯になりました。ぼくはカルい気持ちで、簡単な操作でメディア切り替えができると思っておったのですが、いやはや、この操作がもうタイヘン。あらかじめ使用説明書を読んで確認しておかなかったぼくがいけないのですが、それにしても操作がヤヤこしすぎます。せめて、メディアが一杯になれば素早くワンタッチ(あるいは自動)で切り替えができるようにしておいて欲しかったよなあ。 (満杯になったほうのメディアを“抜けば”自動的にもういっぽうに切り替わるのですが)

2004年4月12日(月) 電池の持続力が (かなり) 向上しましたね

キヤノン・EOS-1D Mark II+EF28〜70mmF2.8
 Mark IIの電池は旧1Dや1Dsと同じ型のニッケル水素パックです。ぼくはこの電池についてあまりいい印象を持っておりませんでしたので、なぜリチュウムイオンではなかったのでありましょうか、と尋ねたら、「EOS-1系の継続ユーザーのことを考えたこと、ニッケル水素のほうがリチュームイオンに比べて“パワフルで瞬発力”があること、低温環境で優れた性能を発揮できること」などが採用した理由だそうです。ところで、旧1Dではこのニッケル水素電池で辛い思いを何度もしましたが、Mark IIでは電池のモチは (ぼくが使用した限りでは) 約2倍ぐらいにアップしたように感じました。旧1Dのときのような「いつダウンするか…」といった不安感はありませんでした。




 Mark IIにあわせて、評判の悪かったRAWファイル現像ソフトが大幅に改良されて「Digital Photo Professional (DPP) 」となりました。ぼくはこのテの現像ソフトではニコンやコダックのものが良くできていると思いますが、キヤノンDPPもようやくそれに近づいたかなあと (もう少し、のところもなくはないですけれど) 。このDPPは、しかしデジタルEOS-1系のRAWファイルしか対応しておらず、すなわちEOS 10DやKiss DigitalなどのRAWファイルをこれで現像することができないというまこと理不尽なことになっています。
 このDPPとEasy-PhotoPrintのバージョン2.1と組み合わせれば、とってもカンタンな操作でRAWファイルから広い色空間を持ったAdobe RGBの色域を生かしてプリントができるようになりまして、いまこれにすっかりハマっております。

2004年4月13日(火) 傑作カメラです

ニコン・D70+タムロン SP180mmF3.5 Di
 ニコンの傑作デジタルカメラです。買って不満や失望を感ずることは、まず、ないと思います。よく写る、操作性は良い、電池の持続力は素晴らしい、メインスイッチをオンにしてすぐに写せる (まるでフィルムカメラのようだ) 、画像処理やメディアに書き込む速度が速く“待つ”ことがない (シャッターチャンスを逃さない) などなど、ぼくがいまさらあれこれ述べるまでもなく、いやあ、じつに良くできたカメラです。初心者向けのデジタル一眼としては傑出したデキです。




 ただし、です。二つ三つのことに、あらかじめ納得しておく必要はあります。ひとつは、まったくの (超) 初心者には“手にあまる”ところもなきにしもあらずです。せめてシャッタースピードと絞り値の関係やAFでピントを合わせる方法、記録画像サイズやJPEGとRAWの違いぐらいの写真知識があるほうがD70を使って不満を感じることはないでしょう。ふたつめは、太陽など極端に明るい光源を写すとトロリと垂れたように描写されてしまいますから注意が必要なことです (この現象をブルーミングと呼んでいます、スミアではありません) 。でも太陽や強い光源を写そうと思わなければまったく気にしなくてもいいでしょう。ファインダー倍率がやや低いですから (D70に限ったことではないのですがD70は“さらに”なのです) ファインダーを覗いたときにとっても小さく見えてしまいます。とくに35mm判フィルム一眼レフカメラを使い慣れたひとは「あれっ」と思うかもしれません。
 つまり、まあ、しいてD70の欠点らしきものをあげつらってもこんな程度しかない (少なくともぼくにはこれ以上の欠点、難点が発見できない) 、それほど良くできたカメラだと思います。

2004年4月14日(水) 

2004年4月15日(木) おすすめは標準ズームとのキットモデルです

ニコン・D70+DX ED18〜70mmF3.5〜4.5
 これはぼくの想像ですが、購入時に、このD70にしようかそれともキヤノンのEOS Kiss Digitalにしようか、とその2機種を比べて悩んだひとはそう多くはないのではないでしょうか、たぶん。ウマく説明できないのでじつにもどかしいのですが、そもそもD70に興味を持つ人とKiss Digitalに魅力を感じる人とは“カメラに対する考え方”が違うように思います。極端なタトエですけど、D70派は露出補正機能などをしながら撮影する人、Kiss Digital派はカメラ任せのオートでどしどし写す人、というような印象なのです。
 D70派はKiss Digitalに興味を抱かない、Kiss Digital派はD70を見向きもしない、のではないかなあ (極論)。




 18〜70mmズームはD70と同時発売されたAPS-Cサイズ撮像素子のデジタル一眼専用レンズです。D70の「標準ズームレンズ」としてキット販売もされているようです。なかなかのお買い得レンズです。もしD70の購入を予定されておるのでしたら、迷うことなく、この標準ズームレンズとのキットのほうを選ぶべきです。いま同じようなニコンレンズを持っているからそれとD70と組み合わせて使えばいいや、と考えるでしょうけれど、いやウソは言いません、標準価格で約5万円ほどの違いはありますがレンズとの組み合わせのほうが“お得”です。 (ナンだかニコン販売の営業マンのようですけど…)

2004年4月16日(金) 

2004年4月17日(土) もし、Z50てのがあれば…

カシオ・EXILIM EX-Z40
 ペンタックス製の2階建て沈胴式3倍ズームレンズを内蔵した薄型カメラです。EX-Z4の後継機種。電池を大型化したこと、R40やR51などで好評だったダイレクトONボタンを搭載しました。使い勝手はすこぶる良くなりましたが、そのぶん、ISO感度やホワイトバランスなどのモード設定時の厄介さが逆に顕著になったという皮肉なことになりました。このZ40に、P600に新設されたEXボタンがあれば申し分なかったのでありますが、残念至極でした。




 Z40は400万画素で、まったく同じボディを使った300万画素のZ30もあります。Z40かZ30かどちらがイイか、と悩みどころで困ってしまいます。ぼくはZ30のほうを選びますけれど、だからといってZ30よりもZ40のほうが劣っているかと言えばそうとも言い切れません (このへんの理由を詳しく述べるとはハナシが長くなる、ので勝手に想像してください) 。
 もし仮にですが、この2機種に加えて500万画素の「Z50」というのがあれば、きっと迷わずに500万画素「Z50」をぼくは選ぶでしょうね。300万画素と400万画素には違いは少ないけれど (わかりにくい) 、300万画素や400万画素と、500万画素とは違いがもっとはっきりして ―― 仮のハナシですよ ―― その“良さ”がわかりやすい。いまやもう、こうしたコンパクトデジタルカメラの画像は、撮像素子の小さがどーのこーの、と言ってもソンなことは無意味なほどの画質になっておりますから。

2004年4月18日(日) 素性の良いカメラなんですけれどねえ

カシオ・EXILIM EX-Z40
 起動時間も速いし(撮影後のメディア書き込みは少し遅いけれど)、液晶モニターも大きくて見やすいし(明るい場所なるととたんに見づらくなるけれど)、基本的にはとても使いやすくストレスが少ない。好感度の高いカメラです。しかし、モデルチェンジを重ねているのにもかかわらず、いちばん改良して欲しかったことがそのまま“手つかず”でありましたのが今回も残念だったです。




 ぼくが改良して欲しかった点はたった二つです。ひとつは、ISO感度、ホワイトバランス、そして露出補正が、メニュー画面に切り替えなくてもワンタッチで設定できるようにして欲しかったことです。カスタムモードで、十字キーにそれらのうちひとつをショートカットキーとして「登録」することはできますが、けれど残った二つはメニューの奥底に行かないと変更できません。
 もうひとつは、マクロモードを選んだあと通常撮影モードに戻そうとしたとき、キー操作を何度も繰り返さないとモトに戻らないことです(マクロ、パーンフォーカス、無限遠固定、マニュアルフォーカス、そしてようやく標準モードに戻るんです)。液晶モニターはせっかく大きいのにそのモードアイコンが小さくてとっても見づらいことも不満です
 ところでハナシは違いますが、このZ40はブラックモデルがシルバーモデルよりもずっとずっと魅力的でした。なかなか良くできたブラック仕上げでした。

2004年4月19日(月) このまま土に帰るのか、ROLLS-ROYCE CORNISH

カシオ・EXILIM EX-Z40
 カシオのデジタルカメラは、昔からなのですが、オートホワイトバランスが不安定でした。続けて数カット写すとそのどのカットも色が違っているというようなことがままありました。でもそうした不安定さもQV−R51あたりから“かなり”良くなってきてコロコロと気まぐれな色になることは少なくなったのですが、しかしどうしたことなのでしょうか、このZ40ではまるで先祖帰りしたように、またオートホワイトバランスが不安定になってしまいました。ぼくが使ったZ40(ベーター版でした)ではいきなりブルーに転ぶことが多かった。




 ロールスロイスのコーニッシュです。ホコリまみれでガレージの端っこに打ち捨てられたように、数ヶ月以上置かれております。このへんを散歩するたびに気になってついじっと見てしまう。いえロールスが特別好きだからというわけではないのですが、でもこうした高級車が落書きなんぞされていたらいくらナンでも気になるじゃあないですか。
 コーニッシュはコンバーチブルつまりソフトトップのオープンカーです。皇太子がご結婚なさったときにこのコーニッシュの後部座席にご夫妻で乗られてパレードされました ―― ツードアですから乗り込むのがタイヘンです、そもそもそうした人たちが乗ってパレードするようなクルマではないのです。それを見てクルマ好きのクチウルサい人たちは「コーニッシュなんぞの後部座席に乗せるなんてトンデモナイっ、ミスなんとかが商店街をパレードするんじゃないんだから、きちんとしたリムジンを使うべきだ」と怒っていました。

2004年4月20日(火) 

2004年4月21日(水) やはりZ40よりZ30のほうが、おすすめ、ですね

カシオ・EXILIM EX-Z30
 Z40とZ30とは、ボディやレンズは同じで、CCD画素数が違うだけです。で、おすすめはといえばやはりZ30です。Z40が400万画素で“ちっちゃな画素”だからダメだとか、小さなカメラに“400万画素もの画素”は必要ないじゃないか、なんて最近よく聞く“観念論的”な理由から、300万画素のZ30のほうがイイといっているわけではありません、念のため。
 ところで二日ほど前にZ40のオートホワイトバランスがおかしい、と述べましたが、アレはぼくの早合点でした(おそらく)。使わせてもらったあのベータ版のZ40の個体そのものの不具合だったようです。




 シグマがSD10を作っているところを「見せましょう」と言ってくれたので会津磐梯山の麓、猪苗代湖のそばにある会津工場を見学してきました。そのシグマ会津工場では、デジタル一眼レフからフィルム一眼レフ、そして交換レンズ群やストロボなどシグマ製品のほとんどを“一貫生産”しているのに驚きました。いわゆる垂直統合型と呼ばれる代表的な工場のひとつだそうで、一カ所の工場でナニからナニまで(小さな小さなギアやレバー類などの部品まで)作って、そしてカメラやレンズを組み立てていました。いままでいくつかのレンズ工場やカメラ工場を見てきましたが、シグマ会津工場はダントツにおもしろかった。
 ただし、期待して見学に行ったのですが、カンジンのぼくがもっとも見たかった部分は「機密!」だそうで、結局、見せてもらえなかったのが残念でした。とくにSD10の組み立て工程では、シグマの同行者に何度も「そっち行っちゃダメッ」と腕を引っ張られました(スキを盗んで少し見てしまいましたけれど)。その工場見学したレポートした記事はいま売っている「月刊カメラマン」に、少しですが載っておりますのでシグマ製品愛用者の方はご一読を。

2004年4月22日(木) シグマ会津工場見学、顛末のつづき少し

キヤノン・EOS Kiss Digital + シグマ・70〜200mmF2.8 EX
 Kiss Digitalは、キヤノン製のCPプリンター(昇華型)、BJプリンター(インクジェット式)、そして他社製でもPictBridge対応のプリンターならパソコンレスでダイレクトプリントできます。
 ところが、できます、とは言ったけれど、これが、いやはやタイヘンなんですよ。ま、やってみればわかりますが、たとえばキヤノン製CPプリンターでプリントしたあとに、エプソンのPictBridge対応のプリンターでプリントするてことを、もし使用説明書も読まずにスンナリとできたとしたらスゴイことです、スゴイ人です。いやそれ以上に、このKiss Digitalのダイレクトプリントのための通信プロトコルを組み立ててカメラ内に押し込んだ担当者を大いに尊敬します。…よくやったよ、と思いますよ、こんなややこしいものを。




 シグマ会津工場見学のつづき。SD10に使用されているFoveon X3のセンサーがどんなふうに組み込まれておるのか、そしてそのチェック方法などを見たかったのですが「とんでもない」と一蹴されました。「ちょっとだけですよ」と見せてもらったのが、SD10を組んでいるクリーンルームの様子を遠望しただけ。もちろん中には入れてもらえなくて小さな窓越しに覗いただけ ―― 以前、見せてもらった大分にあるキヤノンの工場でもこれに似たクリーンルームでEOSデジタルを作ってましたけど。
 シグマのクリーンルーム内は、大分キヤノンの見るからに“工場”といった様子とはかなり違っていて、まるで大学の研究室のような雰囲気で、とてもカメラ組み立て工程の一部とは思えぬほどでした。そのクリーンルームの横っちょで、なにやら検査機械でSD10(らしきもの)をチェックしているところにふらふらっと近づいたときですよ、そっち行っちゃダメッ、と叱られたのは。

2004年4月23日(金) 

2004年4月24日(土) 

2004年4月25日(日) 

2004年4月26日(月) Xactiシリーズの女性の声はイイ感じです

サンヨー・Xacti DSC-J4
 サンヨーが言うところの「プリズム式光学2.8倍ズームレンズ」を内蔵させた420万画素カメラです。レンズ光学系に入ってくる光をプリズムを使って直角に折り曲げることでズームレンズをボディ内にそっくり格納しています。いわゆるインナータイプのズームレンズで、撮影時にもレンズがボディから飛び出すことがなく真っ平らのまま撮影ができるのが特徴です。300万画素のJ1、J2に続く(なぜなのか、J3がなかったのですが)、同じレンズを使ったこれはJ4というわけです。




 J1、J2に比べてボディスタイルが大幅に変わりまして、つまり横長になり、とってもスマートな印象になりました。スライドバリアがメインスイッチになっていまして、それをスライドさせるとストロボ横のランプ ―― アシストライトといいましてマクロ撮影などで活用できます ―― がハデな色で点灯し、同時に女性の声で「動画モードですぅ」とかなんとか知らせてくれます。ぼくはJ1、J2を使ったことがありますから(C1も)、とつぜんの女性の声にもうろたえることはなくなりましたが、しかしそれでもやはり近くに人がいたりすると、その声が聞こえないようにカバンやポケットの中でスイッチオンしてしまいます。かといってボイスモードをオフにはしたくない。J4の女性の声は優しそうでとってもイイ声なんですよ。
 女性の声とといえば最近の女性アナウンサーにはキンキンとした高い声の人が多くなりましたが、東京の元営団地下鉄(いまはメトロになりました)の車内アナウンスが大変にいい感じの声ですね。

2004年4月27日(火) 1/2.7型500万画素CCDってのが出てくるのかな…

サンヨー・Xacti DSC-J4
 シャッターを切って撮影をしたあと液晶モニターにごく短時間ですがいま写したばかりの画像が表示されます。これをレックビューとかアフタビューなどと呼んでいますが、ところがこのJ4では撮影後に画像が表示されません(というよりもサンヨーのカメラでは)。メニューにも表示をON/OFFする項目もありません。
 でも、じつは表示させることができるのです。どうするかと言えば、撮影した直後にシャッターボタンから指を離さず押しっぱなしにしておく。するといま写したばかりの画像が液晶モニターに写し出されるというわけです。ぼくなどはシャッターを切ったらすぐにシャッターボタンから指を離してしまいますから(もうかれこれ数十年そうして撮影をしてきましたので)、サンヨーのカメラを使うたびにとっても戸惑ってしまいます。




 320万画素のJ1、J2(J3、はパス)そして420万画素のJ4と、これら3機種はまったく同じ2.8倍の屈曲型ズームレンズを“流用”しています ―― 想像ですがどうもコニカ製(コニカミノルタ、になったか)のレンズのようですね。320万画素のCCDも420万画素のCCDも、その撮像素子サイズが同じ1/2.7型だからこうしたことが可能だったわけです。だから、もしもですが、1/2.7型のサイズで500万画素のCCDが出てくるとすれば、ひょっとすると500万画素の「J5」ってのもアリかもしれませんね(1/2.4型の500万画素CCDがあるんですから)。ただし、この2.8倍ズームが500万画素の解像度に見合うだけの“高性能レンズ”として設計されているかどうかはわかりませんから。
 ま、いずれにしても、小さな画素が嫌いな人にとってはこんなことは想像するだけでも唾棄すべきことなんでしょうけれど。

2004年4月28日(水) 

2004年4月29日(木) 

2004年4月30日(金) 


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