Photo of the Day

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2004年10月1日(金) 

2004年10月2日(土) 

2004年10月3日(日) 

2004年10月4日(月) どう考えても「後継機種」です

ペンタックス・*ist DS + DA 18〜55mmF3.5〜5.6 AL
 一眼デジタルがとうとう10万円を切る価格で売られるようになりました。ベータ版の機種でしたがペンタックスの新型*ist DSを少し使ってみましたが、このカメラが10万円以下ならゼッタイお買い得っ、と感じ入りました。同じように10万円以下で販売するらしいオリンパスのE-300のほうは (試作機種をちょっとイジっただけですけれど) 、まあこのツクリなら10万円以下だろうなあ、とヘンな納得をさせられましたが、しかし*ist DSは“10万円以上”の価値のあるカメラではないかと思った次第です。




 いちおう旧*ist Dも“併売”されるということですが ―― いま実販価格は15万円ぐらいになっています ―― でも、*ist Dと*ist DSを比べてみれば (じっさいに比べてみましたけれど) 、文句なしに新型*ist DSのほうがよろしい。そりゃあ新型*ist DSにも不満点はいくつかありますけれど (たとえばAFをもうちょっとナンとかして欲しかったが価格が価格だからなあ) それさえ承知しガマンすれば、このカメラはこの秋いちばんの買い得カメラだと言えなくもない。
 ニコンのD100とD70も同じように併売されていますが、そのD100とD70との“差”よりも*ist Dと*ist DSとの“差”のほうが大きい。むろんD70や*ist DSのほうがイイに決まってます。2機種が並んでいて、あえて旧*ist Dを選ぶという人がもしいれば「なぜですか?」とじっくりと聞いてみたいほどです。どう考えても*ist DSは*ist Dの下位機種ではなく文句なしの「後継機種」です。それにしても旧*ist Dユーザーは悔しいだろうなあ…。

2004年10月5日(火) 

2004年10月6日(水) 良いことづくめですね

ペンタックス・*ist DS + DA 18〜55mmF3.5〜5.6 AL
 弟分*ist DSが、兄貴分の*ist Dよりも優れた点はたくさんあります。ありすぎて困るほどです。でも「弟」の優れた点を褒め称える前に、「兄」の名誉のために「弟」の不出来いたらぬ部分を言いますと、AFモードが簡略化されてコンティニアスAFが選べなくなった、シンクロソケット (Xターミナル) がなくなった、内蔵ストロボのTTL制御ができない、多重露出の撮影機能がなくなった、コマンドダイヤルがひとつに減った、などです。まだほかにも細かいことはいくつかありますが、しかしぼくにとってはどーでもイイことばかりです。




 では「弟・*ist DS」の優れている点。安い、軽くて小さいボディ、液晶モニターが2.0型と大きくなったうえに高解像、メニュー画面でのGUIが良くなり文字もくっきりはっきり見やすくなった、画像仕上げモードが万人受けの「鮮やか」と画質重視の「ナチュラル」が選べてさらにシャープネス、コントラスト、彩度のパラメーター設定が5段階で調整できる、USB2.0に対応した、グリップ形状が良くなりホールディング性が向上した、「隠しハイパーマニュアル」の機能があってマニュアル露出モードでもAE-Lボタンの一押しで適正露出値にできる、スクリューマウントレンズを使ったときにフォーカスインジケータを利用できるようになった、ファインダーは「兄」と同じペンタプリズム使用の高倍率で見やすい、CCDも「兄」と同じ610万画素でなおかつ新しい画像処理エンジンを採用して画質を向上させている。とまあ、こんなところですが、ぼくがもっとも感心したのは新設されたFnボタンのアイディアの良さ操作性の良さでした。

2004年10月7日(木) 

2004年10月8日(金) 最後の最高級フィルム一眼レフとなるか

ニコン・F6 + AiAF 28〜70mmF2.8 + ILFORD XP2 400
 ニコンF5の後継機種です。デジタルカメラではありません。フィルム一眼レフカメラです、念のため。ニコンの最高機種である、いわゆる“Fひと桁シリーズ”のその最新型です。8年ぶりのモデルチェンジ。これまでのF、F2、F3、F4、そしてF5まで、Fひと桁機種はどれも“プロ御用達”でした。いまこのデジタルの時代に、敢えて最高級フィルム一眼レフカメラを発売するわけですが、残念ながら、どう考えてもF6はいままでと同じように“プロ御用達”とはなりにくい。理由は、新聞や雑誌などのフォトグラファー使うカメラはすっかりデジタルカメラに移行してしまっているからです。
 「そのへんのことはよくわかっています。ですからおもな購買層はハイアマチュアの人たちになるでしょう…」と苦しそうにニコンは答えてくれましたが、いやナンだかそれではF6がもったいないなあ。




 ボディ単体の価格が30万円です。が、めちゃくちゃ良いカメラです。カメラのカテゴリーも時代も違いますが、メカニズムを見比べれば Leica M3 に匹敵する、あるいはそれを越えるほどのデキの良さです。もう今後、このF6を越えるようなフィルム一眼レフカメラは出てくることはないでしょう、おそらく。このF6を使ってみてぼくは「最後の最高級フィルム一眼レフ」だと痛感しました。
 ファインダーを覗いただけでF6の素晴らしさはわかるはずです。いままでは、F5のファインダーは最高のひとつだと思ってきましたが、覗き比べてみると、ええっなんだこのF5のファインダーは、とがっかりしまうほどF6が良い。画面隅々までかりっとしてクリアー。ファインダー内情報の表示も明瞭でじつに見やすい。フィルムを装填してシャッターを二三カット切ってみると、ひとつひとつ精巧に調整された可動部品が正確に動作していることが実感できます。連写したときのメインミラーの動作も、そのスムーズさは感動モノです。

2004年10月9日(土) 

2004年10月10日(日) 荒唐無稽なハナシ、でもなさそう

ニコン・F6 + AiAF VR 70〜200mmF2.8 + E-100 G
 “Fひと桁シリーズ”の機種はFからF5まで、ファインダーが取り外しができた。ところがこのF6は固定式で外れない。ファインダー交換可能なことがニコン“Fひと桁”がキヤノンEOS-1系に対する優位性のひとつでもあったのだけれど、ファインダーの視認性を少しでも良くしようとしてニコンは固定式を選んだ。前モデルのF5は、8コマ/秒の高速巻き上げをするために、なりふりかまわず大容量電池や強力モータを本体に組み込んで大きな一体型ボディとしました。ところがF6では、F5の大型重量級ボディが不評だったもので高速巻き上げ (8コマ/秒) のためのパワーバッテリーパックを後付するようなスタイルになった。とはいえF6単体でも、5.5コマ/秒の高速巻き上げで撮影ができるわけで、ぼくなぞは秒5.5コマのスピードがあれば充分です。ちなみにライバルEOS-1V単体は3.5コマ/秒。




 F6にパワーバッテリーパックをセットすると8コマ/秒の高速連写ができる。EOS-1Vにパワードライブブースターをセットすると、9コマ/秒で連写可能となります。でもこれをもって“キヤノンの勝ち”と見るのは早合点であります。キヤノンの9コマ/秒は絞りが開放か1〜2段絞り込んだときでしか連動せず、それよりも絞り込むと連写速度は遅くなる ―― 絞り羽根の開閉が追いつかないからです。ところがF6では (F5もそうだが) 絞り値にかかわらずスペック通り最速8コマ/秒のスピードで連写ができる。些細なことのようだがいかにもニコンらしい。

 ところでハナシはぜんぜん違うけれど、このF6、将来のニコンのフルサイズデジタルカメラのベースボディになるような、気もしないでもない。いまのD2シリーズのボディをフルサイズ化することはできない。というわけで、35mm判フルサイズのLBCASTを使ったヤツがそう遠くないうちに…、てなことはないかな。

2004年10月11日(月) 

2004年10月12日(火) 

2004年10月13日(水) 

2004年10月14日(木) ディストーションの話

ニコン・COOLPIX 8400
 24〜85mm相当の“超”広角ズームレンズを内蔵した800万画素 (2/3型CCD) デジタルカメラ。いわゆるハイエンドコンパクトデジタルカメラで、価格はオープンだけど11万円ぐらいになるらしい。とってもシャープな描写でレンズの良さがわかります。24mm広角側で樽型のディストーションが見られますけれど、ま、こんなもんではないでしょうか。ややもすると、こうした歪曲収差があることだけを取り上げてレンズの評価を一刀両断する傾向がありますが、それはおかしいよね。超広角小型ズームを優先させればどこかに“しわ寄せ”が出てくるのは仕方ないこと。ディストーションが出ることは金輪際まかり成らぬという人は高価な単焦点レンズを使うしかないでしょうね。




 高価な単焦点レンズならディストーションが出ないのか、といえば必ずしもそうとは言えない。そこが厄介。直線が歪んで写ることは確かにイヤな感じがしますけれど、しかし、できるだけ“目立たないように”写す方法ってのもあるんです。ムカシからみんな、そうしたことをあれこれ工夫をして撮影をしてきたものです。自戒も含めてですが最近、どうも安易に写真を撮りすぎるようにも思えます。ま、いずれこうしたディストーションは、デジタルカメラでは画像処理でウマく自動修正するようになるでしょうけれど (じじつ、それをやっている機種もあります) 。
 さて8400は、予想していた以上のデキの良いカメラでしたが ―― このスペックのカメラとしてはとてもコンパクトに仕上がっておりました ―― さて、売れるだろうかというと、とても難しいですね。かたやD70がレンズ付きでこれに近い価格で売られておりますからね。

2004年10月15日(金) 

2004年10月16日(土) 

2004年10月17日(日) 

2004年10月18日(月) 露出補正の必要ないカメラなんてあるはずナイぞ

エプソン・L-500V
 R-D1に続くエプソンのデジタルカメラ。というと、カンチガイする人もいるかもしれませんが、いや、このカメラはごくふつーのコンパクトデジタルカメラです。でも、いままでのエプソンのデザインとはひと味違ってかなりスマートになりました (いままでのエプソンのデジタルカメラはナンであんなにドロくさいデザインを続けていたのでしょうか) 。2.5インチ型の大型液晶モニター搭載の500万画素機種で、34〜102mm相当の3倍ズームレンズを内蔵しています。このズームレンズはたぶんコニカミノルタ製。周辺部の描写にちょっとだけ不満もありますが、画面全体を見てみれば素直な描写で、まあイイほうだと思います。




 画質についてはエプソンらしいマジメな絵づくりで好感が持てました。オートホワイトバランスも大変に安定しています (ボディデザインはナンでしたけれど画質はムカシから良かった) 。2.5型の大型液晶はエプソン製の「フォトファイン液晶」です。明るい戸外でも見やすく色もキレイですが、撮影する前に見ているスルー画像とシャッターを切った後に表示される画像の“ギャップ”が大きくて、使い始めはそれに少し戸惑いました。
 操作系はシンプルです。露出補正やホワイトバランスなどの設定はメニュー画面の中の奥のほうにあります。「露出補正ぐらいもう少し素早くできるようにして欲しかったですねえ」と事前プレゼンテーションのときに言ったら、担当者は「このカメラは露出補正の必要がないぐらいよく写りますっ」ですって。さらに続けて「だから、わざと露出補正がやりにくいようにメニューの底のほうに入れています」とのことでした。んなわけはなことは、写してみればすぐにわかりましたけどね。

2004年10月19日(火) 少しカリカリ描写ですが5倍ズームとしては良いです

ペンタックス・Optio 750Z
 この秋、ペンタックスは“怒濤の勢い”で新製品デジタルカメラを発表し発売をしています。その中のひとつ、この750Zは約38〜190mm相当の5倍ズームレンズを内蔵した700万画素のコンパクトデジタルカメラです。なぜかペンタックスは以前から光学ファインダーにこだわっていて、この機種もまた、5倍もの高倍率ズームにもかかわらず液晶ファインダーではなく光学ファインダーです。そしてその光学ファインダーにはキチンと視度補正機構を内蔵しています。これはエライと思いますがしかし、ファインダーを覗いてみると近距離でのパララックスを補正するためのガイドもない、ただの“素ヌケ”ファインダーであるのは残念です。ただし液晶モニターはバリンアングル式です。




 小型で5倍もの高倍率ズームレンズのワリには優秀なレンズです。逆光でフレアーが出ることを覚悟して撮影をしたのですが予想外のフレアーの少なさに驚きもしました。気になることはただひとつ、近距離撮影時で画面周辺部が少し流れる傾向があることでした。でも全体的にはヌケのよいシャープな描写をするレンズでした。画像処理では、シャープネスをちょっとかけすぎ (輪郭強調、かな) という気もしないでもない。被写体によってはパリパリ、カリカリの印象を受けることもありました。もう少しレンズ描写の良さを引き出すような絵づくりをしてもよかったのではないでしょうか。
 起動時間はおせじにも早いとは言いがたい。メインスイッチをONにすると、やおら、のんびり、ゆったりと沈胴ズームが出てきます。せかせかした気分を和らげてくれるような、そんな起動です (イヤミでもナンでもなくて)。

2004年10月20日(水) 外観の仕上げがとても良いカメラです

オリンパス・CAMEDIA C-70 ZOOM
 オリンパスもこの秋、ペンタックスと同様に、というよりもそれ以上の“怒濤の勢い”で新製品を発表しています。発表はしたけれど発売をするかどうか迷っている (らしい) 機種まであって、大丈夫かな、とこちらが心配するほどの大判振る舞いです。で、その中のひとつ、このC-70は、700万画素で38〜190mm相当の5倍ズームレンズを内蔵してまして、スペック的にはペンタックスの750Zとガチンコ勝負となります。価格はともにオープンプライスですが実販ではC-70が7万円ぐらいになりそうで、もしそうだとすれば750Zよりも5、6千円安い。




 レンズ描写は似たり寄ったりですが、たとえば平面のチャートなどを撮り比べてみればC-70が良く、前後の奥行きのある被写体を撮ると750Zのほうがボケ味がとても自然で写真表現的には優れていました。高ISO感度でのノイズについてはC-70のほうが“かなり”良かった。ノイズの“ツブ”が小さくて揃っているのでほとんど気にならない。質(タチ)の良いノイズ、と言えるかもしれません。両機種を使っていて、750ZのAF測距がちょっと気になりましたが (とくに低輝度被写体で) 、それに対してこのC-70はスピーディに確実にピントあわせができました。起動時間の早さは、文句なしにC-70です。
 液晶モニターのサイズは750Zは1.8型だけれどC-70は2.0型で大きく見やすい。ただし、750Zはバリアングル方式を採用しているので液晶画面だけを自在に見やすい角度に変えることができるという特長もあります。

2004年10月21日(木) 新世代IXY DIGITAL

キヤノン・IXY DIGITAL 50
 ネーミングが「50」ですが400万画素です。IXY DIGITALには「500」てのがありましてソレが500万画素です。400万画素の「450」もありましたがこちらはディスコンになったのかな。50と同時に「40」も発表されました。これは300万画素。以上の機種はすべて3倍ズーム内蔵。さらに300万画素で「30a」てのがあってこちらは2倍ズームを内蔵しています。以上、やや曖昧な記憶ですので正確な現在のIXY DIGITALラインナップはどうなってるのかわかりません。
 さて50ですが40と同時に発表されたモデルで、キヤノン曰く「新世代IXY DIGITAL」だそうです。従来のIXY DIGITALシリーズよりも相当の薄型になっています。両機種とも2.0型液晶モニターを、さらに映像エンジン・DIGIC 2を搭載しております。




 50も40も内蔵3倍ズームレンズ (新開発) は共通ですが、ボディデザインをそれぞれ少し変えています。他のメーカーならこうしたスペック違いの2機種では外観デザインなどはできるだけ共通化させるものですが、キヤノンは贅沢ですからこんなふうにお金をかけてまでデザインを変更しているのでしょうね。でも両機種とも、とくにボディ前面のデザインが無理矢理アクセントをつけようとしてそれが中途半端になっているような気もしました (デザインについてとやかくエラそうなことを言えたギリではありませんけれど…) 。しかし感心したことは、こんどの新世代IXY DIGITALになって、ようやくAVやUSB端子のフタがすっきりとデザイン化されました。いままでの“かさぶた”のようなそっけないゴム製のフタがなくなったのはよかったです。

2004年10月22日(金) もうひとつの新世代IXY DIGITAL

キヤノン・IXY DIGITAL 40
 「40」ですが300万画素です。同時発表の「50」は400万画素で、35〜105mm相当の内蔵ズームレンズはまったく同じものを使っています。その沈胴式3倍ズームは約20ミリの薄いボディにすっぽりと入っています。一部レンズ群待避型でもなく“古典的な”沈胴式ズームレンズですが、まるで待避型レンズのように小さく薄い。屈折率の高い特殊レンズ (UAレンズ) と非球面レンズ (ガラスモールド) 加工技術を組み合わせることでこれだけの小型レンズに仕上げられたということです。DIGIC 2も搭載されていて画質も良いです。でもしかし、ナンだかモヒトツ、印象の薄い魅力の少ないカメラなんです、なぜなんだろうか…。




 意地悪な目つきをしてどこかに“欠点”はないかとアラ探しをしても、アラなどどこにもない。これぞキヤノン、というべきソツのない良い仕上がりのカメラです。でもぼくは使っていてあまり楽しさが感じられませんでした。
 最近のキヤノンの、とくにコンパクトデジタルカメラはどれも、まるで壊れるはずのない石橋をがんがん叩いて渡っているような印象で、チャレンジするココロ、失敗を恐れず新しい機能や機構を盛り込んでみようという積極性が感じられません。常にナンバーワンを持続していかなければならない立場にあるから守りの姿勢にならざるを得ないのはわからぬではありませんが、そこをなんとか、もう少し情熱的、積極的になって欲しいと思うわけです。言い方は悪いですが、お役所的なカメラ、といった印象を受けてしまいます。
 ま、それはそれとして、いままでずーっと多くの人たちが望んでいたシャッタースピードと絞り値の表示が今度の新型IXY DIGITALにもまた搭載されていません。

2004年10月23日(土) 

2004年10月24日(日) フジのカメラには好感を持ってるんですけれど…

フジフィルム・FinePix F455
 つい先日、3.4倍ズーム内蔵の500万画素の「450」が発売されたばかりです。その基本スペックをそのままソックリ受け継いで、ボディスタイル (ボディの外観デザインですね) を真四角スタイルからオーソドックスな横長スタイルに仕立てた“だけ”のカメラが「455」であります。“だけ”とは言いましたけれど、むろん多少のブラッシュアップはおこなっているはずです。ぼくが聞いたところでは、画質の向上のほか、電池寿命を少し改善したこと、暗い場所でスルー画像表示を少し見やすくした (と、言うほどではなかったですが) などだそうです。ボディカラーはシルバーとブラックがありまして、どちらの機種もナカナカの良い仕上げです。ホールディング感は450よりもこの455のほうがよろしい。




 いっときに比べて、最近のフジのコンパクトデジタルカメラの売れ行きがやや低調ぎみのようです。しかし売れ行きは別にして、フジのカメラにはぼくは好感を持っています。一眼デジタルのS3Proもちょっと使ってみましたけれど、いやあ、S2Proとは比べるまでもないぐらいに良くできていました。ツクリもまじめ。しかし約26万円という価格なのでそれがネックとなって、さて思ったように売れるかどうかです。色調もじつにナチュラルで、いいカメラでしたよ。いや、もとい、話は一眼デジタルではなくコンパクトデジタルカメラのほうなんだが、そう、もっと売れてもいいんではないかと思うほどの性能とスタイルだとぼくは評価をしているんです。
 ただしできるだけ早めに改善して欲しい点もいくつかあります。たとえばですが、スルー画像で見ているカラーバランスと撮影後の画像のカラーバランスが大きく違う点や、撮影直後の自動アフタービュー画像がいつまでも表示され続けていてつぎのシャッターがなかなか切れないこと、などなど、早く改善して欲しいと思っていますけれどねえ。

2004年10月25日(月) 

2004年10月26日(火) 

2004年10月27日(水) 

2004年10月28日(木) 

2004年10月29日(金) てっきりズーム内蔵になると思ってましたよ

キヤノン・IXY DIGITAL L2
 小型ボディ単焦点レンズ内蔵の500万画素カメラであります。前機種の400万画素「L」のモデルチェンジ機種がこの「L2」です。ナニが変わったと言いますと、400万画素から500万画素になったこと、画像処理にDIGIC2が採用されたこと、ダイレクトプリントのための“イージーダイレクトボタン”が新設されたこと、ぐらいかな…。いや、いま、LとL2の性能比較表を見て確かめましたところ、AFがワイド5点から9点に、連写性能がアップして、VGAサイズの動画が撮れるようになっておりますねえ。

※ なんだぁ、L2はIXY DIGITAL 40/50とは違ってDIGIC2は搭載しておらず、従来のままのDIGICだったんですって、怒られちゃった…ごめんね…訂正です。




 でも、400万画素も500万画素も“大差”ありませんし、カメラとプリンターを繋いでプリントなどしないぼくとしてはイージーダイレクトボタンの効用がどれほどのものかよくわかりません。DIGIC2の効果なんてのも、連写性能向上ぐらいにしか役立ってないんではないでしょうか (推測です)
 さきほどから旧Lと新L2を並べてじっと見比べておりますが、まるで「間違い探し絵」を見ているような気分になるほどソックリです。文字通りのマイナーバージョン。ぼくはLの後継機種はてっきりズーム内蔵だと思っておりましたから、このL2を見せてもらったとき、なーんだっ、とがっかりしてしまいました。これじゃあ3倍ズームを内蔵させ外観デザインもコンセプトもそっくりのソニーのCyber-Shot L1 (ネーミングがまでまぎらわしい) にやられちゃんではないかなあ。

※ いや別にDIGIC2だからイイというわけではありませんが、じゃあ、いったいL2はナニが良くなったんでしょうね。いまどき、400万画素が500万画素になっただけで威張れるものではないでしょうに、ねえ。

2004年10月30日(土) こちらの「L」はソニー製

ソニー・Cyber-Shot DSC-L1
 いやぁしかし、まぎらわしいネーミングにしたもんですねえ、ソニーは。キヤノンには「IXY DIGITAL L」てのがありまして、そのモデルチェンジ機種が「L2」ですよね。それにどちらも小型でスタイリッシュなボディデザインをコンセプトにしていまして、同じくカラーバリエーションモデルにも力を入れております。キヤノンに対して“ソニーのむき出しの対抗心”ととられても仕方のないようなカメラです。でも、ソニーLのほうにはひとつ、キヤノンLに勝る優れた点があります。32〜96mm相当のズームレンズを内蔵させていることです。かたや、キヤノンL/L2は単焦点レンズです。でもソニーのL1は400万画素ですが、キヤノンL2は500万画素です。




 実販価格はといえば、ソニーLが約4万円、キヤノンLもだいたい似たような価格です。ボディの大きさもそれほどの違いはありませんが、しかし厚みが相当に違います。むろんソニーLのほうがブ厚く、ちょっと太り気味の、しかしよく気のつくお姉さん。キヤノンLはじつにスマートな薄さで、こちらは調子の良い、でも可愛く憎めない妹、てな感じです。
 ソニーLとキヤノンLが2台同時に手元にあったのですが、はじめにまずキヤノンL ―― 勝手な呼び方をしていますがIXY DIGITAL L2のことです ―― を使い始めました。ズームレンズだったら良かったのになあと思っていましたが、使ってみると、そんなことどーでもイイや、と思うようになりました。でも、しかしです、ズーム内蔵のソニーL1を使ってみると、いやいや、やっぱりズームのほう便利だわい、と君子豹変しました。今回は、こりゃあどうもソニーLの勝ち、のようですね。

2004年10月31日(日) 


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